エドモントンに来てから、すでに4〜5回足を運んでいる『Jubilee Auditorium』(Northern Alberta Jubilee Auditorium)に、先週は【シンデレラ】を見に行きました。
ミュージカルや映画ではなく、バレエの【シンデレラ】。
バレエって、ちょっと高尚な感じがする・・・というか、私にとっては実はあまり身近には感じられない舞台芸術のひとつなんですが、でも【シンデレラ】という間違いなくよく知っているストーリー、ということで今回チケットを買ってみました。
今まで見たことのあるバレエは【くるみ割り人形】と【白鳥の湖】のふたつ(たぶん)。
いわゆる「クラシック三大バレエ」と言われる由緒正しい(?)初級者コースのバレエを2つを見たことになるかと思います。
子どもたちにとっても親しみのあるストーリーだからでしょう。
会場には12月の【くるみ割り人形】に負けないくらい小さな観客が多かったです。
今回の公演も【くるみ割り人形】のときと同じ、地元アルバータ州のアルバータ・バレエ団『Alberta Ballet』によるものでしたが、
そういえば、前回【くるみ割り人形】を見たときは、日本人のダンサーもかなりいて驚いたことを思い出し、開演前にパンフレットをしっかり見てみると・・・。
やっぱり。
今回も「シンデレラ」や「王子さま」などのメインキャストのところに日本人の名前が。
しかも、『YOSHIYA SAKURAI』さんは、公演日によって2つの別の役もやるみたい。
今日、3月23日は・・・
ん?
『Little Sister』
シスターってことはお姉さん?
シンデレラの継母の連れ子の意地悪な2人のお姉さんのうちのひとり・・・・。
女の人、足りなかったの・・? と一瞬混乱する私と娘(13歳)。
いや、そんなはずはないでしょう。
「男性不足」ならまだしも、バレエの世界で女性が足りなくて男性が女性役を演じるなんて。
もしかして今日のこの舞台ってコメディだったの❓
それとも、男性が真面目に女性役を演じることも・・・実はバレエの世界ではありだったりするんだろうか・・・
と、バレエ鑑賞歴の浅い私たちはあれこれ考えてしまいましたが、
ステージが始まってすぐにあっという間に納得。
だって、シンデレラのお姉さんって、ガサツで図々しくて・・・
繊細なイメージの強いバレリーナさんたちが演じるにはちょっと無理があるってことで、あえて男性が演じて、それでちょうどいい感じ。
最後のガラスの靴が小さくて足に入らないところも、そのままで十分リアルww
そして、意地悪なお姉さんたちを男性が演じている、という設定だからか、この2人のやり取りが実にコミカルに面白く表現されていて、そのあたりは完全に観客の笑いを誘うような演出になっていて・・・
ここで「海外で楽しむバレエ」の良さを実感し、めちゃくちゃ幸せな気分になってしまいました。
周りの観客と一緒に笑える。
これは、かなり嬉しかった。
バレエはセリフがないですからね。
なーーんのハンデもなく、周りの人と全く同じタイミングで笑えるわけですよ。
これは、いい。
今回コメディ要素の多いステージを見て、思いっきり実感しました。
これで、自分がちょっとバレエをかじったことがあったりすると、ステージ上の人たちのすごさが実感できたりして更に深く楽しむことができるのかもしれませんが。
ということで、この日、みんなが知ってる夢のストーリー【シンデレラ】は、「観客としてのハンデキャップのない」バレエへの好感度をぐっとアップさせてくれたのでした。<<後日談>>
◉パンフレットの中の登場人物紹介ページ。
「二人のお姉さん」は、よく見ると完全に男性w
ここに写っているのは『YOSHIYA SAKURAI』さんではないようですが。
◉アルバータバレエ団の所属ダンサーとして紹介されている28人のうち7人は日本人でした。これにもびっくり。
◉この日『Little Sister』を演じていた櫻井芳哉(さくらいよしや)さんのインタビュー記事を発見❗;http://torja.ca/hiro-room1703/