予想はしていましたが、みごとなほどの雪のないクリスマスでした。
12月20日ごろから(いや、その前から?)暖かくて穏やかな天気が続いているブダペスト。
あ、そういえば、突然夜に雷ゴロゴロ&大粒の雨という驚きの日もありましたが、とにかく最低気温がプラスという日が続くと、勝手にイメージしている“ヨーロッパのクリスマス”からは遠ざかる一方で。
おまけにこちらのクリスマスは街へ繰り出してみんなでわいわいというにぎやかで華やかなものではなく、家で家族と一緒に大切な時間を過ごすというしずかで厳かなものなので、街は静まり返り・・・
今日(25日)なんて、まるで日本の元日の朝のようでした。
さて、去年に引き続き今年もブダペストでクリスマスを過ごした我が家。
「クリスマス」で最も大切な日はイエス・キリストの生誕を祝う12月24日と25日ですが、日本で“クリスマス商戦”などという言葉がチラチラし出すころから少しずつスタートするこちらの「クリスマス」を時間を追って簡単にご紹介しましょう。
まずは11月末からあちらこちらで始まる《クリスマス・マーケット》
今年も早々にヴォルシュ・マルティ広場の《クリスマス・マーケット》に行ってきました。
これはロウソク屋さん。ドライフルーツやコーヒー豆、葉っぱなどが押し固められていました。
これはチョコレート。
これは蜜蝋(ミツロウ)屋さん。ミツバチの巣の成分で作ったロウソク。このツリー型のをひとつ買ってみましたが、別に燃えるときにはちみつの匂いがする・・・というわけではありませんでした。
木の製品、ホーロー製品、藍染め製品、竹カゴ、陶磁器食器・・・
もう見ているだけでも本当に楽しい。
そして《クリスマス・マーケット》が盛り上がり始める頃、早々にやってくる《ミコラーシュ》さん。《ミコラーシュ》とは、ハンガリーをはじめ、このあたりでは12月5日の夜に子どもたちにプレゼントを持ってきてくれるサンタクロース。(http://d.hatena.ne.jp/hiragam/20131127/1385562370)
今年も無事、ブーツの中にはムチや木の枝ではなくチョコレートが。
ということで、《ミコラーシュ》さんがこちらで言うところの「サンタクロース」。
なので、この12月6日(聖ミコラーシュの日)土曜日にブダペストで大々的に行われたのが、この《サンタ・ラン》。
「あっ これ、去年も出たやつでしょ!」と思った、村上ファミリー事情通(?)のそこのアナタ、実はこれ違うんです。
この《サンタ・ラン》は、年間を通じてブダペストの様々なマラソン・レースを企画運営しているBSI(ブダペストスポーツオフィス)の正式レースとして、今年初めて行われたもの。
「みんなでサンタの格好をして走ろう」というこのイベント。参加登録料3900フォリント(約1800円)にはサンタの衣装代も含まれており、ゼッケンと一緒にこんなサンタの衣装が手渡され。
背中には大きくスポンサーの名前(ROSSMANN:ドイツ系ドラッグストア)。
有名企業がスポンサーについた公式レース(?)ということで、第1回目にも関わらず参加者は2600名に上ったそうです。http://www.futanet.hu/cikk/spuri-mikulasfutas
確かに楽しかったです。
ただ“みんなでおんなじ格好で走る”というだけでこんなに楽しめるなんて、人間って単純。
ちなみに距離は3キロなので、本当の「お楽しみイベント」。
一方、その翌日、12月7日(日)に行われた、もう一つの《サンタ・ラン》
こちらがブダペストで言えば、老舗《サンタ・ラン》。
2004年から始まって今年で11回め。
ただの“バカ騒ぎ・ラン”じゃないですよ。
れっきとしたチャリティ・イベント。
難病と闘う子どもたちを支援するための資金集め、という目的を持って有志たちによって10年以上も続けられている骨太のイベントです。
http://d.hatena.ne.jp/hiragam/20131212/1386854476
そして、クリスマスと言えば「クリスマス・ツリー」。
今年は去年よりも一日早く12月23日に買ってきました。
こちらでは、《山から切り出してきた「ナマ木」を買って来て飾る》という話は去年書きましたが(http://d.hatena.ne.jp/hiragam/20131230/1388450261)
今年も12月に入った頃から少しずつショッピングセンターなどの店先に「生クリスマス・ツリー」が並び始めました。
12月10日に生木が運ばれ始めた近所のショッピングセンター前。
ここで去年と同じ7000フォリント(約3200円)で購入し、自分の背丈ほどのこの木を抱えてバスに乗って帰宅。
子どもたちがきれいに飾り付けをしてくれて、イブには二人の合作シフォンケーキ。
24日、初めて「チキンの丸焼き」なるものに挑戦。
「適度な焦げ目」って難しい・・・。肉はいい感じでも周りの野菜は黒焦げ。
それでもなんとか盛り付ければそれなりに・・・?
手前の「ブロッコリーのクリスマスツリー」はみどり作。
夕飯の後は、クリスマス特別タイムテーブルで今日の午後から1時間に1本となっている路線バスに乗って国会議事堂へ。
議事堂前広場にある【ブダペストで一番高いクリスマス・ツリー】を見に行きました。
その高さ19mとのことなのですが・・・
すぐ横にそびえる96mの国会議事堂の圧倒的な存在感のせいか、あるいはだだっ広い広場にポツンと飾られてしまったせいか、
「ほんとにこれがブダペストで一番高いの?」
こんな感じ。
どうでしょう?
近くで撮った写真も見ないとわからないですね^^;
24日の夜だというのに、
いや、ハンガリー的には「24日の夜だから」なんですけど、ほんと人もまばらでさびし〜感じのきらめく国会議事堂でした。
25日、バレエ【くるみ割り人形】。
オペラハウスでのバレエ公演を今年も家族で見に行こうと思っていたのに11月末にオンラインでチケットを買おうとしたらほとんど売り切れ状態。
我が家が見に行けるような日程で買うことができず。
たまたま友人に教えてもらったこちらのチケットがまだ少し残っていたので早速購入。
《DIÓTÖRŐ》くるみ割り人形
ウクライナのキエフ・シティバレエ団による公演ですが、出演者名の中にKawasaki Akari, Nagasawa Mieという二人の日本人の名前がありました。
この【くるみ割り人形】がイブの夜を舞台とした、まさにこの時期に世界中で上演されているバレエであることを知ったのがほんの1年前。
ところが今ではすっかり「この時期はやっぱ、これを見なくちゃね」という気分になっているので、来年(ブダペストでの最後のクリスマス)は、もう一度、オペラハウスに見に行きたいな・・・、そのためには早めにチケット抑えなきゃ・・・と、今から来年のことを思ったり。
25日は、日本の元旦以上にほとんどの店が閉まっているので、公演が終わったのがちょうど昼時(13時近く)だったのにカルチャーセンター近くのカフェも大きなショッピングセンターもみごとにお休み。
ショッピングセンター入口横のスタバがかろうじて営業していたので、そこに飛び込み軽いランチ。「ありがとう、スタバ」
そんな我が家のクリスマス。
さて、明日はしっかり旅行の準備をせねば。
27日からは、もっともっと北へ行ってきます。
オーロラが見えたらご報告しますね。
今年も本当に残り少なくなってきました。
みなさま、よいお年を・・・!!
そして、来年も宜しくお願いいたします。