やっぱり『やもり通信』

海外生活一区切り。これからは日本の生活メインの内容になりそうだけど、タイトルはやっぱり『やもり通信』・・・で、いいかなっと。

まさかの【休校】 ブダペスト日本人学校


 今朝、6:39

 みどりのクラスメートのMちゃんのママから電話がありました。

「今、H先生から電話があって、今日、休校だって。」
 

 えぇ?
 ついに!?

 でも、今ごろ・・・?

 やっとそろそろみんな落ち着いてきた頃なんじゃない??


 ここのところ猛威を振るっていた「インフルエンザ」あるいは「ウィルス性感冒(風邪)」にバッタバッタとやられてしまっていた感のある日本人学校の子どもたち。

・・・というか、特に兄弟姉妹つながりの多い4年生(みどりの学年)と低学年の1,2年生(草太の学年)周辺(1,2年生に弟か妹を持つ4年生、実に9人中6人!)に、3学期が始まってややしばらくした頃からいろいろなウィルスが飛び交い始めたという感じだったのですが、

 その後、そのウィルスたち、まるでこの学年の周辺に「吹き溜まり」を作ってしまったかのようにいつまでも居座り続け、4年生と1,2年生の子どもたちはそれこそ順番に“誰かが欠席”という状態が1月半ばからずっと続いていました。

 一週間近く学校を休んでしまった子、妹⇒お姉ちゃん⇒お母さんと順番にダウンした家族、お母さんがインフルエンザにかかってしまった、というところもあり・・・、あ、そういえば2年生の担任の先生がダウンしてしまったこともありました。

 他の学年はそれほどでもないようだったのですが、ごく身近な学年のみがピンポイントでやられている感じだったので、渦中にいた我が家の子どもたちにもいつその順番が回って来てもおかしくない状況。ちょっとしたくしゃみや鼻水ズルズルにも、いつもより慎重な対応となり、日本から持ってきていた風邪薬シロップを飲ませたり。(カイロにいた頃からずっと使うチャンスもないまま持ち歩いてきたいちご味のシロップ。この機会に飲んでおかないと、賞味期限・・・いや使用期限切れ、というタイミングだったのでちょうどよかった。)

 
 と、こんな感じで日本人学校の一部に吹き溜まっていたウィルスもそろそろ威力が弱まってきたのか、今週に入ってからは少しずつ回復し始める子も増えていた・・・という印象だったのですが、

 ここに来て、今ごろ学校閉鎖
 実は気づかないうちに他の学年にも広がっていたの??


 と、頭に広がる「???」


 そんな私の耳に、電話の向こうから「違うよ、雪だって。」という声が入ってきても、
いや、これまた「はい???」

 
 雪?

 雪のせいで学校が休みになったってこと??

 つまり、大雪?


 窓の外を見ても、確かにちょっと雪は降ってるけど・・・という程度。

 家の前の大きな通りは普通に車が走っていて、しかも路面はすでにコンクリートが顔を出してるし。 


 「(スクール)バスが走れないんじゃない?これじゃ・・・」と聞こえてきても、


 えーーーーっとぉ・・・・、

 

 でも、とにかく日本人学校に通う生徒が利用しているバス会社3社のうち1社から、「雪のため平常通りの運行が困難」という連絡が入った、という話も聞きましたが、これについては未確認。

 でもその他に、突然学校が休みになる理由って??

 やっぱり「雪」

 確かに、眺めのいい高台の地域に住んでいる人もいますけど・・・
 小樽のような坂をいくつか上らないと家にたどり着かない人もいますけど。
 と言ってる我が家も、実は結構な高台にありますけど。

 でも北海道と同じくらいの緯度に位置し、四季があり、冬の気温はマイナス10℃以下になり、1,2月には雪が降る・・・(『地球の歩き方ハンガリー '12〜'13』より)と言われているハンガリーの首都ブダペストで、この程度の雪で学校が休みになる、ということは、雪国で育った者にとっては本当に理解し難いことなわけで。

 
 電話が来た時、子どもたちはパパと一緒に朝食中。
 子どもたちの弁当を作っている時にこの電話を受けた私は、連絡網で次の人に電話を回したあと、突然降って湧いたお休みに喜ぶ子どもたちに「いや、マジにびっくりだよね・・・。」などと言いながら、手は無意識に動いていたようで、

「あ!お弁当、仕上げちゃった・・・・」

 学校が休みだと言いながら、手は勝手に弁当を作る・・・


 
 このお弁当はお昼に家で食べることにして、それまでの時間、子どもたちはパパの職場の図書館へ行くことになりました。

 ブダペストの中心地にある国際交流基金ブダペスト日本文化センター(The Japan Foundation, Budapest)http://www.jfbp.org.hu/jp/ の図書館には日本語の本や雑誌がたくさんありますので、みなさんもお時間見つけてどうぞ遊びに行ってみてくださいね。(と、突然宣伝^^;)

 雪の中、元気に出かけていく3人。
 ちなみに我が家の普段の登校・出勤手段は公共の路線バス。
 今日も路線バス、きちんと走ってます。

 仮に先ほどの「スクールバスの運行困難」が休校の理由だったとしても、
バスを走らせることができなかったバス会社さんは、よっぽど雪に弱いか、あるいは極力リスクを負わないように(事故等を起こさないように)という方針から運行困難との決定を下したのでしょうか? あるいは雪とはあまり関係のない事情があったのかもしれませんが。


 児童生徒はお休みになっても、あくまでも通常通りの勤務日であることには変わりない先生たち。特にただでさえ欠席者が多くて最近授業がなかなか進んでいない学年の先生は、正直「参ったなあ・・・」などと思いながら、今ごろ、職員室でたまっている事務作業をザックザックと片付けているのかなあ。



 それにしても。

 平和です


 初めて学校から回ってきた「緊急(・・・じゃないかな?)連絡網」の電話連絡が

「雪のため、今日は学校休みです」


 ややあって、子どもたち二人のそれぞれの担任の先生から来週月曜日の時間割と宿題の確認についての電話連絡がありましたが、


 電話を切った後に、ふと、何かを思い出しかけたような気がして、


 そして気づきました。


 
 やっぱり、ここは、平和。


 この休校も、まず間違いなく今日だけの話。

 来週にはみんな元気位に学校へ行ける。
 (風邪が治っていれば、だけど)
 

 
 一週間以上も臨時休校となり、その最中に家じゅうの荷物まとめて、気がついた時には「本帰国」となっていた遠い昔のこと(でもほんの1年半前)を久々に思い出してしまったようで・・・。





 子どもが学校に行ける。


 「学校に行ける」ことが、あたり前のことと思える。


 それって、本当はものすごく幸せなことなんですよね。

  
 突然の臨時休校で、ちょっと背筋を正したくなるような・・・そんなが気がしました。 





 さて、朝方スクールバスの運行を妨げてしまったはずの雪は、子どもたちを図書館に迎えに行ったお昼少し前にはすっかり雨に変わっており、


 家の前に帰り着いた時には、そこそこ積もっていた雪たちはあっという間に春の雪解け時期のグチャグチャ状態になっておりましたとさ。


 この後、またしばらくは雪の予報が出ていないブダペスト。

 うーーん、やっぱりどうもピリッとしない冬だなあ。