やっぱり『やもり通信』

海外生活一区切り。これからは日本の生活メインの内容になりそうだけど、タイトルはやっぱり『やもり通信』・・・で、いいかなっと。

無事に終わった【SPAR ブダペスト・マラソン】と地方選挙

  美しい街並み。
  きちんと整備されたほぼ平坦な道。


 こんな恵まれたコースを走ることができるためか、ハンガリーの首都ブダペストでは、年に何度もいろいろな種類のマラソン大会が開催されているようです。

 その中で最も大きな大会が、10月11日(土)に行われた【SPARブダペスト・マラソン】 なのではないでしょうか。
(最も過酷な・・・というものであれば【バラトン湖スーパーマラソン】というのもあるようですが。ハンガリー最大の湖「バラトン湖」周辺に作られた195キロのコースを4日間かけて走る、というまさに鉄人レース。)


 1年のシーズンの終りとなる10月半ばに、日頃からお世話になっているスーパーマーケットSPARがスポンサーとなっている【SPARブダペスト・マラソン】というものがある、ということは、ハンガリーに来てまだ間もない頃からなんとなく知っていて、いつも持ち歩いている手帳にもずいぶん前から10月12日(日)の欄にしっかりと『SPAR Budapestマラソン』と書き込んでありました。

 そう。10月12日(日)の欄に。

 今年の【SPARブダペスト・マラソン】の日程は、もう1年前から(去年の大会が終わった頃から)2014年10月12日(日)開催 と決まっていたはずなのです。


 ところが大会の1ヶ月ほど前だったでしょうか・・・子どもたちが学校からもらってきた手紙〜この大会への参加希望者を募る手紙〜 には、日程:10月11日(土)と。

 あれ?
 なんで土曜日?

 日曜日だよね??


 と思ってウェブサイトで調べてみると・・・


 ドドンと大きく日程変更を知らせる文字が。

 
 さらに、

 大会運営組織側からの、今回の日程変更に関する謝罪文のようなコメント文も目に入りました。
 そこには
 本大会については1年以上前から開催日が決定し、我々は大会運営にあたってのライセンスも取得。非常に早い段階から世界中のランナーに参加登録を呼びかけてきた。
 この大きな大会の日程を変更することでどれだけ多くの人たちに迷惑がかかるかということは十分承知しているつもりだが、私たちにはこのように決断するしかなかった。本当に申し訳ない。

 というようなことが書かれていました。


 理由は選挙

 なんでも7月下旬に《ブダペスト市長選を含めた地方選挙を10月12日(日)に行う》ことが発表されたそう。http://bit.ly/1pdhjYT


 うわあぁぁ〜〜・・・・・・

 ハンガリーも(・・・・も??)、そういう国だったんだぁ・・・・



 今までも何度と無く「“鶴の一声”国家」(その国のお偉いさんの一言で突然学校や会社が休みになったり、しばらく実施されていなかったサマータイムが突然実施されることになったり、かと思ったら「断食の時期はサマータイム無し(一時中断)」なんてことになったり・・・という、いつ何が起こるかわからない国々)で生活してきたことがあるだけに、


 そしてここは、今まで住んできたどこの国より生活基盤や交通機関等が整い、いろいろな意味で落ち着いて安定した暮らしができる国(あ、日本は省きますね、とりあえず。)だと実感していただけに、

 
 新鮮な驚きを感じると同時に、「なんか今までとあんまり変わらなくない??」と妙な親近感を覚えてしまったわけですが。




 でもでもやっぱり冷静に考えると、今回のこれはひどい


 よりによって街の中心部を駆け抜ける(つまりあちこちで交通規制が敷かれる)、しかも世界各国から大勢のランナーがやってくるこれだけ大きなマラソン大会の日程に選挙の日をぶつけてくるとは・・・・。


 しかも先に決まっていたのは、明らかにマラソンの方だし。


 う〜〜〜〜〜ん。


 投票日の日程を決めた人は、日中の数時間の交通規制なんて(確かに一日中ってわけじゃないし)、大きな問題じゃないと思ったのかなあ?

 あるいは大規模なマラソン大会が行われるなんて知らなかった??
 スポーツ愛好家たちに対する嫌がらせ??

 
 いずれにしても、ものすごく沢山の人にとんでもない迷惑をかける事になる、なんてことは考えなかったってことですよねー。

 いや、「そんなこと知ったこっちゃない」・・・ってこと?


 大会運営側の人たちの気持ちを考えると、本当になんとも言えない気持ちになります。

 もちろん1年前からオンラインで参加登録して飛行機やらホテルやらも手配済みだったけど、日程が変わったので参加できなくなった・・・という人だっていたに違いありません。


・・・・っていうか、

 思いっきりいました。かなり身近なところに。

 先月のハーフ・マラソン大会で、ハーフ参加を私に譲ってくれて自分は子どもたちと3.4キロのFUN RUNにエントリーしていた夫。

 「俺は次の時に長い距離走るからいいよ。」とあの時、言ってくれたのに・・・。

 その「次の時」が仕事の入っている土曜日に日程が変わっているなんて全く知らずにおり、結局今回は(今回も?)涙をのむことになってしまいました。
 

 
 大会当日の朝、午後からの仕事(研修)の準備のために9時頃から出勤していった夫。

 一方、集合時間よりも少し早めに会場入りし、その後も日本人学校関係のみんなとわいわい賑やかに楽しい時間を過ごした私たち。


 子どもたちはたくさんの友達と一緒に2.7キロのFAN RUNに参加し、笑顔の完走。
 
 
 私も7キロのミニマラソンに参加。
 前回の教訓を活かし、最初から最後まで一定のペースで走るという“オトナな走り”で無事完走。
 
 ゴール後にもらえる果物・・・いつもはリンゴなのに(このゴール直後のリンゴのひとかじりがものすごく美味しかったりするんだけど)、今回はバナナだった。これがちょっと悲しかった。


 大会会場は参加者とその関係者(付き添い、応援団)がのんびりくつろげるような雰囲気の中、子どもたちが思いっきり遊べるようなスペースや遊具等も用意されていて、のどかな「お祭り会場」といった感じでした。
 


 そうそう。
 先月のハーフマラソンに参加していた日本人学校のママ友Fさんは、今回みごとにフルマラソンを完走したとか!
 私もここに住んでいる間に・・・できれば・・・一度くらいは・・・。

 
 大会パンフレットとゼッケン、そして完走記念のメダル。
 フルマラソン完走者の首にぶら下がっているメダルはもっと大きくて立派だった・・・。

 



 そして、その翌日の日曜日は地方選挙(ブダペスト市長や各地区の区長をはじめ、地方自治体の長を選出したらしいです)が行われたようですが、選挙が終わって一週間が過ぎてもまだ街のあちこちに選挙ポスターが。
 
 
 


 こちらは選挙後、写真に《ありがとう》という紙が貼られたポスター。
 
 この人は当選したわけですね。


 『ハンガリーデイリーニュース』http://hungarynewsde.gozaru.jp/によると、なんでもこれらのポスターは11月11日までに撤去される予定とか。選挙後1ヶ月もそのままにしておくのって、いったいどういう意味があるんでしょうね?


 ハンガリーも慣れてくるといろいろと不可解なことが見えてきて、意外と退屈しないかも^^

 そんなふうに思い始めた、ハンガリー生活11ヶ月目の出来事でした。

 


【ブダペスト・マラソン】メモ
  〜Budapest Marathon Organisation http://www.budapestmarathon.com/
 ・今回(第29回)の登録者数:23450人(過去最高)
 ・外国人登録者 : 68カ国から3300人
 ・レースの種類 :フルマラソン、リレーマラソン(フルマラソンを4人でバトンリレー)、30キロマラソン、 7キロミニマラソン、2.7キロFUN RUN
 ・フルマラソンの制限時間:5時間半 (ちなみに東京マラソンは7時間、最近は参加者の過半数が日本人というホノルルマラソンは制限時間無し!だそうで・・・)

 ・今大会のフルマラソンの優勝タイム:男子 2時間27分14秒/女子 2時間51分8秒

 ・参加登録のための倍率:・・・大会前日でも、もしかしたら大会当日でも申込可能かも。抽選倍率《10倍》が当たり前のようになってしまっている東京マラソンに比べるとまるで天国のよう・・・(??)