3月も後半になると、ブダペストも春真っ盛り!!
と喜んでいたのですが、4月になり(日本人学校の)新学期が始まった頃から何となくぱっとしない天気が続いています。
明け方の気温3〜4℃、日中の最高気温も15〜16℃程度。
ちょっと前は20℃を優に超える日が続いたりしたので、どうも肌寒く感じます。それにやたらと風が強かったり、午後になると雨雲が広がったり・・・
そういえば「三寒四温」なんて言葉もあったよねえ・・・などと、ヨーロッパに居るにも関わらずついそんなことを考えてしまうような、そんな今日このごろ。
ですが、【テレコム春のハーフマラソン大会】が開催された4月13日(日)は、なんとか天気も持ち、マラソンをするにはなかなかいい感じの気候だったように思います。
日頃からジョギングを楽しんでいる、というわけでもないくせに (本当にたまーーに気が向いた時だけ走ってみたりはしている) こういうイベント的なものがあるとついつい出たくなってしまうのが性分のようで、
日々のトレーニングを積んでいるにも関わらずチェコ出張のため参加を断念せざるを得ない夫を尻目にエントリー。
でもハーフはちょっと無理でしょう、ということで、一番距離の短い7キロレースに。
意外とマラソンが盛んなハンガリー。
秋(10月)の【ブダペスト・マラソン】http://www.budapestmarathon.com/en/marathon/ というのがこの国最大のマラソンレースのようですが、この【春のハーフマラソン】もかなり知名度が高いようです。大会パンフレットには
『昨年は50カ国から600名以上が21キロのハーフマラソンに参加』と書かれていました。(が、今年の参加者数は現在わからず。)
大会前日。万国旗が張られ、特設ステージが準備されていました。
大会本部が我が家が冬の終わり頃から足繁く通っているマルギット島に設置され、スタートもゴールもマルギット島、という今回の大会。
前日から受付を済ませてゼッケンなども受け取っていたので、大会当日はエントリーした7キロのスタート時間(午後2時)に合わせて子どもたちとのんびり出かけました。
(ちなみに今回の参加者は私だけ。子どもたち二人はママが走っている間マルギット島内で遊びながら待機。)
が、マルギット島周辺は、当然のことながらいつもとは比べ物にならないくらいの人・人・人!!
そして島に入った途端、後ろからものすごい音量のサイレン。
どうした、どうした!? と思ったら、
数台のパトカーのあと、12:30にスタートしていた10キロレースの先頭ランナー2人が、すごい勢いで私たちの横を駆け抜けて行きました。
メインのロータリーにも大勢の人が歩いており、奥には大きなスクリーンも。ここにゴールインするランナーたちが映し出されていました。
10キロレースの人たちがほぼゴールし終えた午後2時、14:00が私がエントリーしている7キロレースのスタート時間。
その30分くらい前に地図を頼りにスタート地点近くに行くと、なにやら賑やかな雰囲気。
うわぁお!
軽快な音楽とともにみんなでズンバで準備体操! (一緒に踊っていたので写真は撮れず)
ところがあまりの人の多さに(というか会場の案内表示があまり親切とはいえず)、肝心の『スタート地点』になかなか辿りつけずにスタート時間が迫る中、少々焦り気味の私。
そばにいるゼッケンを付けた人に聞いても、その人は今走り終わった10キロランに出た人で
「あっちよ。よくわからないけど」
大会運営関係者らしき人に聞いても
「あっちよ。ここから100mくらい行ったところ。」
「さっきそっちに行ってみたけど、ずっとフェンスがあって中のコースの方には入れないようになってるんですけど」と私。
「でもスタートはあっちよ。もっと向こうの方へ行くのよ。」 結局よくわからず。
とにかくゴールの場所だけは確認し、子どもたちとゴール後の合流方法を確認。
なんとなく不安そうな(・・・・そりゃそうだよなぁ)子どもたちに
「じゃ、ごめん。ママ、スタートの場所探さなといけないから・・・」 と、ぎゅーしてバイバイ。
「あと5分以内にスタート地点に行けるのか??」と思いつつ、それらしき方向へ人混みをかき分けて進む。
結局よくわからないままコース脇のフェンスの切れ目から中に入り込み、何やら人の塊がゆっくり進んでいるらしいところに追いつく。
近くの人に「これ、7キロのレース?」と聞くと、「Yes」。
そのままその人たちについていくと、スタートゲートのピンク色の大きなアーチが見えてきて、すでにスタートしていた集団の最後尾に辿りつけていたことを確認。
アーチの下の時計は《14:04》
よかったー・・・・
エントリーしたものの“結局走れませんでした” なんてことになったらかっこ悪くてやってらんないとこだったわー
などと思いながら、集団最後尾から超マイペースで走りだすことができたのでした。
では、以下、写真でご覧ください。
スタート数分後。
スタート地点から北上し、これからマルギット島を出て右折。ドナウ川東岸の道を走ります。
ドナウ川東岸を今度は南下。右側の緑の木々が見えるところがマルギット島。
「二人とも大丈夫かなぁー・・・」などと思いながら走る。
この河岸の直線コースには数メートルおきに大きなスピーカーが設置されていて、そこから軽快な音楽がチャンチャカチャンチャカ♪♪
きれいな景色、きれいな空気、舗装されて走りやすい道(もちろんゴミなんてひとつも落ちていない)、軽快なBGM、沿道からの温かい声援(間違ってもコースに入って来て一緒に走り出したり、時にはランナーを妨害する子どもたちなんていない)・・・なんという贅沢な時間。
今、ここにいる人たちは、この“何者にも邪魔されず、ただひたすら気持ちよく走ることができているという幸せ”をしっかり噛み締めながら走っているんだろうか?とつい余計なことまで考えてしまったり。
折り返し点らしいところを回ったあと、5キロ付近あたりではドラム(コンガ)での応援グループが。
う〜〜〜ん、しばらく聞いていきたいくらいだ。
と、写真などを撮りながら走っていましたが、ふと時計を見ると14:30をとっくに回っています。
自分のペースがよくわかっていない私は、子どもたちに
「30分か40分くらいで帰ってくると思うから、そのくらいになったらゴールの方、気をつけて見ててね。」と、確か、言ったよなぁ・・・。
でも走り始めた時点ですでに14時を回っていたし、このままのペースで行くと40分でなんか絶対帰れない。
あんまり遅くなると心配するだろうし、
・・・まさか、草太、泣いてたりしないだろうな。草太が泣くとみどりが可哀想なんだよねー。「しっかりしたお姉さん」を演じなくちゃ、というプレッシャー感じる子だから。
幸いかなりのんびりペースで走ってきたのでまだ大して疲れていないし、と言うことで、このあとは写真撮影なしでただ走ることに専念。
向かい風の中、東から西へマルギット橋を半分まで渡り、そこからマルギット島に入って島内のコースを北上してゴール!
14:46。
思った通り、ゴール地点はすごい人。
すぐに子どもたちを探したかったけど、ゴールをした人はそのまま参加賞を受け取る列へ並ばせられ
・まずリンゴ1つ。
・次に「RAUCH」というメーカーのレモンティのボトル。
・それからシリアルバーチョコレート・いちごジャム入り(?)チョコレートにガム。
すごいなぁー・・・こんなにもらえちゃうんだ。
りんごを噛じりながら(こういう時の最初の一口って本当に美味しい!)、子どもたちを探す。
それほど苦労することなく無事再会
(みどりはちょっと青白い顔をしていました。極度に緊張した時の顔色。やっぱり大変だったんだね、ごめんね。)
とりあえず完走記念にみどりに1枚写真を撮ってもらって、
参加賞も写真に収めて、
そのあと、やっと安心した子どもたちは、会場に設営された滑り台などで大はしゃぎで遊び始め、
ピエロさんから風船ももらって(・・・いぇ、買いました。300フォリント(約140円))
にわか雨が降りだす夕方5時近くまでマルギット島内の公園で遊んで帰りましたとさ。
おしまい。
【おまけ】
参加者全員がもらった大会記念Tシャツ。
もう少しポップな感じのデザインだったら嬉しかったです、はい。
【後日談】
これを書いた後、複数の友人からの反応に、私は自分の行動を大きく反省させられることとなりました。
会場となっていたマルギット島が、もう何度も遊びに行ったことのある「慣れた場所」だということもあり、「草太、走りたくない」という我が子を無理やり一緒に走らせるよりは、姉弟仲良く母が走ってくるまでそのへんで遊んでいてもらった方が・・・と、思っての行動だったのですが、
以下、欧米在住歴の長い友人からのコメントの抜粋
《読みながら凄く焦っちゃった。と言うのは、普通先進国の場合、13歳以下の子供を子供達だけにするとそれで虐待とみなされ、警察に通報されたりするんです。多分ドイツとかフランスとかも厳しいと思うのですが、ハンガリーはまだ大丈夫だったのかしら…ってこっちの方ばかり気になってしまった。家に子供だけ残しても隣人とかが気がついたら警察沙汰になる事も海外(第3諸国等ではないけど)ではあるので、その辺調べておいた方が良いかもよ。》
“虐待”??
「じゃ、ママちょっと走ってくるからね、待っててね!」と走り去った私のあの行為が“虐待”と判断されることがある??
別の友人からも、
《日本でも危ないと思うので私も危険だと思うけどね〜。次回は一緒に走ってくださいね!!》
・・・そうか、
もしかして私、ものすごくヤバイことしてた???
と、友人らからのメッセージを見て初めて気付き、そしてちょっと身震い。
さらにブダペスト在住歴の長い友人からも
「(ブログ)読んだけど、・・・あれはやばかったんじゃない?」
さらにもっとブダペスト在住歴の長〜い友人からは
「子どもたちが二人だけ(お母さんが側にいない)ということに気づいたハンガリー人は結構いたんじゃないかと思いますよ。でも明らかに“外国人の子ども”で言葉も通じるかどうかわからないので、『大丈夫かしら??』と心配な思いで影からそっと見ていたような人が実は周りにいたんじゃないかなぁ・・・って、そんな気がするんですけどね。」
いくら慣れた場所と言っても、何かあった時にしっかりと英語なりハンガリー語なりでコミュニケーションがとれるレベルには達していない子どもたち二人を残して、「それじゃぁね。」は・・・やっぱりするべきではなかった。
いくら健全なスポーツイベント会場だからと言って、安心しきっていいってわけじゃぁない。
今回はゴールした後ほとんど問題なく合流出来たけど(二人はゴール近くのスペースにビニールシートを敷いて本を読んで待っていたらしい・・・)もし、うまく子どもたちを見つけられなかったら?? 「あれ??いない。どこに行ったんだろう?」って状態が30分以上も続いたとしたら・・・?私はかなり焦ったと思う。
過ぎてしまったこと(やってしまったこと)を色々言ってもしかたがないけれど、
でも今回のことを通じて、私は「家に子どもだけ残して親が出かけても通報される文化」というものがあること初めて知りました。
ハンガリーの「子育て事情」が実際どの程度のものなのか・・・、フランスやドイツのような厳しさまではないだろうというくらいしか聞いていませんが、まだまだ「自分の知らない世界」が、あちこちにゴロゴロ転がっているような気がします。
コメントをくれた友人たちに、ほんとうに感謝・感謝です。