やっぱり『やもり通信』

海外生活一区切り。これからは日本の生活メインの内容になりそうだけど、タイトルはやっぱり『やもり通信』・・・で、いいかなっと。

第10回 サンタ・ラン@ブダペスト

 ハンガリーのブダペストで毎年12月にこんなファンキーなイベントが行われていることを知ったのは、赴任準備中の10月半ば過ぎ、まだ埼玉県坂戸市の夫の実家で居候生活をしていたころのこと。

“ハンガリーのクリスマス精神「サンタ・ラン」 〜100人超える「水着のサンタ」、氷点下でチャリティーラン〜” http://bit.ly/1bXk1iU

 
い・・・意外にすごいな、ハンガリーという国も^^;

 と、この記事を紹介がてらfacebookにちょっと書き込んでみたところ、やはりそれなりに反応があり・・・
中には
『村上家も来年は走っているんだろうな〜』というコメントも。

 かなり楽しそうではあるけどイスラム圏で数年を過ごした身にはかなり刺激的なイベントだわね・・・。

 くらいに思っていたのですが、


『公式サイトは英語で書いてあるから外国人も歓迎ってことだよね』
『赤いトレーニング・パンツならもってるなぁ』

と、その瞬間からすっかりノリ気になっていたのは我が夫。


『2012年の12月9日は第2日曜日だったので、今年は12月8日かな?』

と、心の準備までも始めているようす。



 12月8日って、まだブダペストに行ってやっとそろそろ1ヶ月、という時期じゃん。
いくらなんでもまだいろいろとバタバタしている時期なんじゃない?


 と思っていたのですが、


 出てしまいました。

家族4人で。


 前日に、やはり気になって仕方がなかったらしい夫が公式サイトをのぞいてみたら、「なんか今からでもエントリーできるみたい。」


 カイロからの荷物も全部届いていて、クリスマス・グッズ(サンタ帽子)も段ボールから出してあることだし、赤っぽい服かき集めたら、もしかして出られちゃう? 
 子どもたちにちょろっと話してみたら、深く考えるようすもなく「出たい!」と。

 そんなわけで、その場でエントリーと相成りました。


 当日、出かける数時間前には、「走ったあとセーチェニ温泉で打ち上げパーティみたいのがあるらしいよ」と夫。(公式サイトを熟読したらしい。) それなら本日を温泉デビューの日にしちゃいましょうか、ということで水着もしっかり持って出かけました。

※この水着はあくまでも温泉用。残念ながら我が家は誰も「赤い水着」は持っておらず・・・。


 さて、この「サンタ・ラン」
ハンガリー語では「Mikulás Kocogás」(Googleさんに翻訳をお願いしたら「サンタクロース・ジョギング」と教えてくれました)というこのイベントは今年で10回目。

あ、失礼。これじゃ私も読めません。


 主催者のクリスティアーンさん(37歳男性)は第1回目からこれに関わっているそうで、
記念すべき第1回(2004年)の参加者は12名だったとか。

 その後、どんどんと参加者を増やし、今年は最多の114名
 また最近はブダペスト以外の街でも開催されており、今年はペーチという街でも100人ほどが参加して第2回の「サンタ・ラン」が行われたそうです。
 
 参加者の国籍・・・については、かなりノリの良いブラジル人集団がいたこととカンボジアの社会福祉関連のNGOで働くカンボジア人がいたこと、それから今回初めて日本人の家族(←うちです^^;)が参加していたこと・・・くらいしかわかりませんでしたが、どう見ても「アジア劣勢」という雰囲気でした。
 
 一見、ただのお祭り騒ぎ?とも見えるこのイベント。実はしっかりとした目的を持ったチャリティ・イベントです。

 参加者のエントリー・フィーなどで集められたお金は毎年ブダペスト市内の慈善団体等に寄付されており、今年は『The Magic Lamp Foundation(魔法のランプ基金)』(主に難病に苦しむ子どもたちを支援している団体 http://www.csodalampa.hu/csodalampa/English)に送られるそうです。
 
  ということで、過激な格好をすれば世間の注目を浴びてメディアなどでも取り上げられる可能性が高くなり(今年も日本語のメディアにも載っていましたhttp://www.afpbb.com/articles/-/3004719、そしてそれが支援の輪の広がりにつながる・・・ということで、「寒空に水着」なんてことが一応の参加条件になっているようですが、そこまでのノリにはとてもついていけません・・・という人も趣旨にさえ賛同していれば参加可能なイベントのはず。

 主催者のクリスティアーンさんと初めての日本人参加者として熱い握手を交わした夫は「来年はもっと日本人を連れてきます!」と約束していたようなので、ブダペスト在住の日本人のみなさま、よかったら来年ご一緒にどうですか?



<「サンタ・ラン」メモ> 
 ・この日の気温:5〜6℃(今年は暖かかったもよう)
 ・走った距離:公式には約3.5キロと出ているようですが・・・
 ・走った時間:13時にスタートして帰ってきたのは14時ちょっと前。なんともスローペース。


<「サンタ・ラン」アルバム>


 色んな「サンタ」が続々集合。 「柔道家サンタ」も参加? 「+5」=参加が5回目以上。


 集合場所前の広場でちょっと準備運動らしきことをしてから、さぁ!出発!



 中にはやっぱり長袖ジャージで参加する人も。



⇑こんなコスプレ参加者も。



 後ろに見えるのがドナウ川を美しく彩ってくれる鎖橋。
 決して「直線コースをみんなでひた走る」という雰囲気ではなく・・・。


 クリスマス・マーケットが開かれている広場に集まって、奇声を上げてみたり、
 

 なぜか途中で「みんなで腹筋!」などのパフォーマンスも・・・



 それなりの人数なのでパトカーの先導もありました。


 走り終わって笑顔で記念撮影をする、ヒエログリフが書かれた帽子をかぶっている日本人男性と、胸に「カイロ」と書かれたTシャツを着ている日本人女性。


 そして草太は「がんだるまTシャツ」http://d.hatena.ne.jp/hiragam/20110605/1307310843を着て走ったのでした。


走ったあとは、いよいよ温泉でーす!

「セーチェニ温泉」の入口



 こちらで料金を支払います。入浴料、休日だと4000フォリント以上(2000円近く)もするそうなのですが(意外に高い・・・)、今日は「サンタ・ラン参加者」ということで、半額で入れました。(それでも4人で8800フォリント(4000円強))


ほとんど温水プール状態。
いくつかのプール・・・、いや湯船(?)があり、ちょっとぬるめで「これじゃいくら入っていても“体ぽかぽか”は無理そう・・・というところから、たぶん40℃ちょっとありそうなところまで。ここなら体も芯から温まり、帰りは外に出ても体はぽっかぽっかしていました。

 サンタ帽をかぶった集団が温泉につかり、時には高らかに歌を歌っている姿はちょっと異様でしたが・・・。