やっぱり『やもり通信』

海外生活一区切り。これからは日本の生活メインの内容になりそうだけど、タイトルはやっぱり『やもり通信』・・・で、いいかなっと。

よいこの春休み@カイロ その6 文化・芸術に触れる<2>

 
 日本ではGWの後半に入ったところのようですが、皆さまそれぞれに有意義な毎日を送っていらっしゃいますか?

 と言っても、これを読んでくださっている方々のうち相当数が「え?GW??」というところ(日本の外)にお住まいなのかもしれませんが。


 さて、いつまでもだらだらと「春休み」の話題を続けておりますが・・・
 文化・芸術に触れるというタイトルで、外してはならない出来事があったことを思い出しました。

 ついに見たのです!タンヌーラ!!

 会場入口に張られていたポスター
 


 カイロ在住の皆さん、もう見ましたか!??

 まだ?? 

 う〜〜〜〜〜〜〜ん! 善は急げ! いや、急がなくてもいいけど(むこう1ヶ月は大統領選挙を控えており、慎重な行動が必要となるかとも思われますので)
でもとにかく、カイロにいる間には一度は見に行かれることをオススメします



 何がすごいって、とにかくクルクル・・・・。

 15分間、ずっとクルクル・・・・。

 そして、ピタッ!!

 ついでに魅力的なのがフィンガー・シンバルのおっちゃんのエンターテイナー性。


・・・・って、これだけじゃ全然わかりませんね。(すでにご覧になった方には「これで全て」ってことがわかっていただけると思うんですけど)

 

 まず、タンヌーラとはなんぞや?ですが、
 「タンヌーラ」は、アラビア語で「スカート」の意味らしいですね。「ジーバ」とも言うようですが。(どう違うんだ?)
 でも、この踊りのキーワードのひとつが「スカート」であることは間違いありません。
 
 そして、ここでの「タンヌーラ」は「スーフィー・ダンス」の俗称であり、
 「スーフィー・ダンス」の「スーフィー」とは、《イスラム教の範疇には含まれるもののイスラム神秘主義と解釈されることが多く、清貧行を主として様々な修行に励む人々を指す》そうです。(Wikipedia:スーフィー http://bit.ly/ixqOwXより)

 その精神修行のひとつが、この踊り・・・。

 
 などといろいろ調べていたら、さすがにこれほどまでに人を魅了する素晴らしい踊りだけあって、この「タンヌーラ」について書いているブログがゴロゴロ!
 
 デジカメの電池切れでケイタイで撮るしかなかった私の写真なんかとは比べ物にならないくらい素晴らしい写真もわんさと発見してしまいました。


 そんなわけで、手抜きと言われるとそれまでなのですが、ぜひとも皆さんにこの素晴らしさをよりたっぷりと味わっていただきたいので、あちこちからのブログ記事で「タンヌーラ」を紹介させていただこうと思います。

 
 まず、概要についてはこちらのブログがよろしいかと。
【アテネへの道】http://bit.ly/JNCkJ5 (エジプト在住歴のある「みーちゃん」さんのブログ)

 書かれたのは数年前のようですが、必要と思われる情報が簡潔な文で書かれています。内容としても別に古さは感じません。

 ただ、始まる時間ですが私たちが行った時(4月上旬)は8:00pm開始だったように記憶していますので、開演時間は季節やその他いろいろな理由で(^^;)コロコロ変わるものだと考えておいたほうがいいかもしれません。

 さて、完全に無料整理券のある人のみ入場できるというシステムのこの「タンヌーラ」。それぞれのブログで皆さんが一様に書いているのが『こんな素晴らしい踊りが無料なんて!』ということ。
 7:00pm頃から整理券を配り始めると聞いていたので7:00をちょっと回った頃には会場に着いていたのに、すでに入り口には整理券を求める人の列。外国人観光客らしき姿が目立ちました。会場内は7:30頃にはもう客席のイスはほとんど埋まってしまい、
「もしかして始まるのって7時半から? 8時からだとしたらまだ30分もあるよー。開演30分前からもうこんなに人が集まってるとしたら、すごくない??」 などと思いながら待っていましたが、やはりまだ始まる気配はなし。

 確かに「無料だから」というのは大きな魅力のひとつだと思いますが、それ以上に会場にいる人々の大きな期待感が熱気となって渦巻いているような雰囲気が感じられました。
 (そんな中、夕飯を食べそびれたからと確保した席で近所の店で買ったパンやらビスケットやらを貪っている某日本人家族もおりましたが)



 さて、そんなわけで会場に着いてから1時間しっかり待たされたあと、ついに始まりました。タンヌーラ!!
 
 百聞は一見にしかず。

 とにかく、こちらのブログにこれでもか!というほどに並べられている写真たちをご覧ください。

2009年より世界のあちこちを放浪中のターミーさんのブログ【タビトバ】http://bit.ly/IrEE8w
 ※<神秘のタンヌーラ その1 -Cairo , Egypt->というタイトルで綴られており、もちろん<その2>もあります。ちょうどその日が革命後初の議員選挙の日だったようで、当時の街の様子なども盛り込まれていますがあわせてご覧いただいても楽しいかと。


 いかがでしたか?

 ここで書き忘れてはならないのは、このターミーさんは「クルクル回っているところばかりを狙ってシャッターを切っていたわけではない」ということです。踊り手は常にずーーーーーっと、踊っている間じゅう、舞台に登場して定位置に立つまでの数歩以外は、ずーーーーーっと回っているので、いつシャッターを切っても彼らは回っているのです。

 
 ずっと昔、「鍛えれば全身がバネになる」というテレビのCM(あのCMで軽々と宙に浮くようにぴょ〜〜んと飛んでいたのは、もしかしてケニアのマサイ族の人?)を見て、「そうは言っても、誰でもできるってわけじゃないでしょ?」などと思った記憶がぼんやりと浮かんできます。

 人間、鍛えればこんなふうにいつまでも回り続けられるようになるの??
 いや、でもこれって、あまりにもすごい・・・。


 短くとも15分。
 クルクルクルクル・・・・・

 そして、踊りが終わると、ピタっと足を揃え、客席の方を向いて立ち、軽く礼。 もちろん笑顔忘れず。


 不思議ですねー。
 なんでふらつかないんでしょう?  

 体は回っているけど、心は・・・意識は回っていないからだよ。

 なんて言われたら、「ふ〜〜ん。そうなのかぁ。」とつい納得してしまいそう。

 
 それから、もうひとつ、ぶっ飛ぶぐらいに驚いたのが「タブラの音」

 以前、アラフォー後期の手習い その1 <タブラ>(2012.2.13)でも書きましたが、私は「タブラ」という太鼓を習っており・・・

習い始めてから早4ヶ月になろうとしているのですが、

この「タンヌーラ」が始まった途端に耳に入ってきたその音に、思わず「何これ!??」と声が出てしまいました。


この鋭く、太く、とにかく強い音・・・
タブラってこういう音が出るんだっけ?
っていうか、本来こういう音で演奏するもの・・・なの??

日頃のレッスンでの、私たちの、あの「ペコペコ ポコペコ」というのは・・・あれはいったい・・・・。


言葉を失う私の耳に、踊りまくる指からはじき出された軽快だけれど勇壮な音が、
これでもか、これでもか、という感じでいつまでも響いておりました。


 残念なことに、写真撮影はOKだったけれどビデオ撮影は禁止されていた観客席。


なのに、

あれ?

これは・・・・?? 
 
【Musique Nonstop】What's Tannoura? http://salamuna.exblog.jp/16859061/
「よろずエキゾ風物ライター」のサラーム海上(うながみ)さん(http://www.chez-salam.com/)のブログで発見。

しかも、私たちが見に行った会場。
内容もほとんど同じ。
タブラの迫力は映像になってしまうとずいぶんと消えてしまうようですが、
こちらもぜひご覧ください!


 ただし、「近々ホンモノを見に行く予定だからここで見てしまっては楽しみが半減!!」という方は決してクリックせず、先ほどのターミーさんの写真を見ながらイマジネーションの世界を広げておくほうがよろしいかと思われます。


 ということで、自前のネタがほとんどなく申し訳ありませんが、この「タンヌーラ」のすごさをご紹介したいがための苦肉の策だった、ということでお許し下さい。

 
カイロに来たら、タンヌーラ。
ハノイ(ベトナム)に行ったら「水上人形劇」を絶対にオススメしたくなるのと、同じくらい、あるいはそれ以上の強さで、オススメします!!
 
 〓KNT Co.Ltd.
千年の歴史を持つ伝統芸能水上人形劇。これも必見です!