いよいよ今年も【ドナウ祭】の時期がやって来ました。
ブダペスト日本人学校で【ドナウ祭】と言われているこの大きな行事は、
今年1年の間に(といっても2学期の前半くらいまで、ということになりますが)
「学習」してきたことを何らかの形でまとめて「発表」する場。
つまり【学習発表会】と言われているもの。
「学習の成果を発表する会」 ということなんですね、最近は。
私たちの頃の【学芸会】という名称のものとは明らかに違う行事、ということが、その発表内容を見るとよくわかります。
例えば、
草太たち3,4年生の17人のステージ発表のタイトルは『夢』。
「総合学習」の時間に、様々な分野で活躍する方たちをゲストティーチャーとしてお招きし、その方たちからいろいろなお話を聞いたり、直接質問をしたりしながら『将来の夢』ということについて考える機会を得てきた子どもたち。
その時のゲストティーチャーの一人、ハンガリーのミュージカル俳優 Máté Kamarás(マーテー・カマラーシュ)さんのお話の中に出てきた「国境」というキーワードと、この夏頃からハンガリーに住んでいる人は誰もが目にし耳にしてきた社会的な問題〜難民問題〜を絡ませ、国語の時間に絵本などを紹介しながら
「国境とは」「国とは」「戦争とは」
ということについて、子どもたちなりに理解できるように(あるいは必要以上に混乱をさせないように)語りかけてきた先生方。
これらのことが、ひとつの「詩」、あるいは「語りかけ」、または「決意表明」のような形でまとめられている台本を見て、
まさに【学習発表会】だぁ・・・
また、毎年の恒例となっている5,6年生の「ハンガリーダンス」でも、
ダンスの練習を始める前に
・ハンガリーダンスと言っても、地方ごとにさまざまな踊りがあること
・衣装についても地方ごとに特色があること
・その衣装に施されている刺繍も、地域や村によって違いがあること
・刺繍の模様にも意味があること
・年齢や身分によって身につけられる模様が違ってくること
などなど、いろいろ勉強し、
こちらも、「マチョー刺繍」という伝統的な刺繍の専門家の方をゲストティーチャーとしてお招きし、本物の刺繍を見せていただきながらお話をうかがう・・・という過程を経てから、実際に「踊る」という段階に入っていったようで・・・
ただ「ダンスの練習をして、それを披露する」というものではない! ということがよくわかります。
そういえば、昨年の5,6年生は「ハンガリーダンスを踊る前の勉強」として、ハンガリーの歴史を徹底的に学んでいたようでした。
<昨年のドナウ祭の時期の校内掲示>
というわけで、明日がブダペスト日本人学校の【ドナウ祭】という名の【学習発表会】。
とにかく一生懸命練習してきている姿を見ているだけに、明日の「晴れ舞台」がとっても楽しみ!
・・・・と思っていたら、
今日(ドナウ祭前日)の夕方5時ごろ、みどりのクラスメートのお母さんから電話が。
いつもはLINEでやり取りしてるのに、電話?? 珍しいな・・・と思って出てみると
「今、学校から緊急連絡網が回ってきてね。」
・・・・・・なんですと??
こんな平和な国に住んでいるというのに、
こういう状況で、こういう内容の電話・・・となると、
「え〜〜・・?中止〜〜??」
私の頭の中には、勝手に「中止」の二文字が一瞬にして浮かんでしまいました。
こういうのも、「トラウマ」 って言うんでしょうかね?(笑)
(参考;過去ログ)http://d.hatena.ne.jp/hiragam/20121212/1355351968
結局は、この「緊急連絡網」
『ドナウ祭の会場(場所)についてのプリントを配布し忘れてしまったので、ホームページに貼っておきました。場所がわからない人はそちらを見てください』
というもの。
※独自の体育館を持たないブダペスト日本人学校は、近くの専門学校のホールを借りてこの行事を行っています。
そういえば場所についてのプリント、もらってなかったっけ・・・
「例年通りの場所」と思ってたから、全然気づかなかった。
ということで、明日の【ドナウ祭】、みんなの練習の成果がばっちり表れる日となりますように・・・!
個人的には、(すでにレジェンドとなっている・・・という噂の)中学部の和太鼓演奏が秘かに一番の楽しみだったり・・・