やっぱり『やもり通信』

海外生活一区切り。これからは日本の生活メインの内容になりそうだけど、タイトルはやっぱり『やもり通信』・・・で、いいかなっと。

やっぱり放っておいたままだと気になるので、ご報告します。カイロでの「チャリティーコンサート」

4月22日(金)の「チャリティー・コンサート」。
もう2週間近く前のことですね。

 前日まではTwitterやら何やらでいろいろ宣伝しまくっていたくせに・・・、子どもたちの学校や自分が住んでいるアパートのエレベーターホールにもポスターを貼らせてもらったりしたくせに、その後、何の報告もせずに放っておいてしまったような形になっています。


 コンサート自体は大成功だったと思います。

 というか、あんなに大がかりな「きちんとした」コンサートが企画されていたとは、恥ずかしながら全く知らなかったので、当日会場に着いた時にはかなり驚きました。

 顔見知りのお母さんたちが、いかにも「スタッフです!」という感じで、おそろいのTシャツを着てテキパキと動いています。
 「うわ〜・・・おそろいのシャツなんて作っちゃったんですね〜〜。」などと能天気に、私も着たい〜〜^^ くらいのノリで言ってしまった私。その直後に激しく後悔しました。

 おそろいのTシャツを着ている方たちはれっきとした“企画運営スタッフ”。
有志で集まって作った『Association Pray 4 Japan in Egypt』 というボランティア・グループのメンバーで、まさに今回のこのコンサートを主催した皆さんだったのです。もちろん日本人ばかりでなく、地元(エジプト)の方たちもそれぞれの持ち場で仕事をしていました。一緒に作り上げている、という雰囲気が伝わってきました。





 《今回日本の被災者の方々に何か出来ないかと思い立ち、国際交流基金の後押しもあり、チャリティーコンサートを開催できる運びとなりました。》
というメールが、私が所属しているコーラス・サークルのメンバーから届いたのは3月22日でした。震災の11日後。このときからすでに動いていた人たち。場所を押さえ、日程を決定し、スポンサーを募り、そしてカイロで活躍されている多くの演奏家、音楽関係者に出演を依頼し・・・

 そして、やはり日本へ向けてのメッセージなのだから、日本人のコーラス・グループにも出演依頼を打診され・・・
そういう流れだったようです。


 1ヵ月以上前から準備を進めて実現した「チャリティー・コンサート」。


  オープニングは、『童謡の会』と称して月に二度ほど日本の歌や遊びを楽しんでいるグループの子どもたちが、ちょっと大きいお姉さんたちと一緒に ♪大きな歌♪と ♪幸せなら手をたたこう♪を歌いました。子どもらしさ満載の自由奔放な歌い方が会場を沸かせ、最初からいい感じで盛り上がってくれました。


  続いて『カイロ日本人学校』の♪BELIEVE♪ あの杉本竜一さんの名曲です。リハーサルの時は頼りなくて「・・・え?大丈夫?」という歌声だったのですが、さすがカイロ暮らしが長くなると本番に強くなるようで(??)、しっかりとした歌を聞かせてくれました。個人的にはもっと迷いのない歌いっぷりの方が好みですが^^


  そして、小さい子から大人まで総勢20名以上(?)でのバイオリンの演奏が続き、



  カイロ交響楽団でテューバ奏者として活動している岡島征輝さん(こういう方がいらっしゃることも知りませんでした)や

  同じくカイロ交響楽団のクラリネット奏者、韓国人のヨンギさんの演奏、


  ふか〜〜〜い音色を会場に響かせてくれたバイオリニストさん(すみません・・・お名前わかりません)


  そして、なにやらすごい迫力で観客を惹きつけたソプラノ歌手のイラさんと続き、


 クラリネットの四重奏、弦楽器の四重奏・・・
本当に「プロ」という感じの演奏が流れるように続いた後に、

 『日本人コーラスグループ』ということで、『コーロ・ディ・フィオーレ』が登場。(最近まで、自分が所属しているコーラス・グループにこんな立派な(というか簡単には覚えられないような)名前が付いていることを知りませんでした)
 ♪Just A Single Voice♪
 これは、このコーラス・グループの“持ち歌”のようになっている一曲だと思うのですが、今回のような趣旨のコンサートで歌うには打って付けの曲だと思いました。http://bit.ly/kp7L8M (You Tubeからですが)

 
  そして最後に出演者全員で ♪ふるさと♪

  
  コンサートの最初と最後には日本人学校の生徒たちが募金の呼びかけをして・・・

  チャリティー・コンサートは成功裏に終わったのでした。

  


  たったこれだけの報告がなかなか書けなかったのは・・・


 なんだかカイロに戻ってきてからというもの、やれチャリティーバザーだやれチャリティーコンサートだ・・・と動いてきた自分が、なんだか浮き足立っている・・・いや“浮かれている”ように感じ始めてしまったから、かもしれません。

 海外在住の友人からのメールを読んだりブログを見たりすると、ほぼどこでも『復興支援○○』とか『チャリティー□□』ということをやっています。普段から結束の堅い「日本人コミュニティ」の存在をフル活用し、バザーをやったり、シールやバッチを作って募金をしてくれた人にあげたり・・・
なんだか本当に、みんなみんないろんなことをしています。
することが当たり前であるかのように。


 もちろん、これがおかしなことだと言うつもりはありません。


 遠くに住んでいる自分たち。
 日本から離れたところでも何かできないか・・・
 できることはあるはず。


 みんなそう思って、動いています。


 でも、なんだか、そうやって一生懸命になっている自分に酔っている部分はないのか?
 勝手に達成感とか得ちゃったりして・・・これでいいんだっけ?


 そんな、自分でもよくわからない想いが心の底の方からふつふつしてきた頃に目にした友人のブログ。
《カイロいろいろ日記》http://gengoroton.blog.so-net.ne.jp/2011-04-12

 ああ・・・・・やっぱり同じように感じている人がいるんだぁ・・・。 

 そんなふうに思いました。


 結局、やっぱり自分にとって「被災地」は遠くて、「避難所での生活」は海の向こうの遠くの国のことなのかもしれない。なのに、わかったような顔して、いろいろな美談もどきをブログに記録していく・・・・。

 そのことに対して、な〜〜んか違うんじゃないの〜〜?? という思いがあって。


 もちろん、あくまでもこれは自分の心の中の問題です。
 今回の素晴らしいチャリティーコンサートを企画してくださったみなさんには感謝の気持ちでいっぱいですし、自分たちに酔っていたんじゃないか、なんて言うつもりは全くありません。(・・・が、もし気を悪くされた方がいらしたらごめんなさい。)


 ああ・・・本当にいろんなことを考えさせられてしまいますね。

 そういう意味でも、みんながそれぞれの場所でいろいろな形で辛抱したり、もがいたり、悩んだり、頑張ったりしなければならないんでしょうね。

  
 なんだかよくわからない内容になってしまいました。

 次はあんまりうだうだしてないことを書きます。