やっぱり『やもり通信』

海外生活一区切り。これからは日本の生活メインの内容になりそうだけど、タイトルはやっぱり『やもり通信』・・・で、いいかなっと。

春の香り・・・クマ・ネギ。


 いつも買い物をしている近所のスーパーで、数日前から気になっていたこの野菜を購入してみたのは3月の半ば。

 ネギの種類っぽいけど、普通の野菜コーナー(玉ねぎとかトマトとかキャベツとか)の横の方・・・「袋を開けたらそのまま食べられる便利で嬉しいサラダ用の葉っぱのパック」などが並んでいる棚に、ある日ちょこんと仲間入り・・・という感じで登場したこの葉っぱは、予想通り《ニラ》的な味がしました。
 
 
 袋を開けると、こんな感じ。
 売り場ではどちらかと言うと「生野菜(サラダ用野菜)コーナー」に並んでいましたが、袋を開けた時のニオイで、まずは茹でてかつお節かけてお浸しで食べることに。

 とっても《ニラ》的なお味だったため、子どもたちにはウケが悪く、大人のみがご満悦。

 で、この野菜。
 名前の後ろの方の〈hagyma〉は〈玉ネギ〉〈長ネギ〉、そして〈にんにく〉などにも使われている〈ネギ〉ということはわかったのですが、その前の部分〈Medve〉を調べてみて、「あっ!」と思い出しました。

〈Medve〉=〈クマ(熊)〉
 
〈クマネギ〉です。


 前に誰かのブログで見たことがあったよな〜

と思って検索してみたら、あらまー・・・


あるわ、あるわ・・・。

びっくりするくらいたくさんの人が、この〈クマネギ〉を話題にしています。

たぶん

1.おもいっきり季節の野菜である
2.名前とその由来にちょっとインパクトがある
3.実は日本でも結構食されている・・・?

 このへんが多くの人に話題にされている理由かと思われます。

 
 ハンガリー在住の人ばかりでなく、スイス、ドイツに住んでいる人のブログもあり・・・。

 どうやらドイツ語でも〈クマ(Bär)〉〈ネギ(Lauch)〉をそのまま並べて〈Bärlauch〉というようです。

【ひっそり北ドイツで生きています】http://amba.to/1fLJRUd【Nappaのスイス日記】http://bit.ly/1onb6xC



 などと思っていたら、ハンガリー在住の友人が“春を告げる野菜”としてこの〈熊ネギ〉をfacebookで話題にし、「おぉ・・やっぱり来た!」

 そして、ほどなく別の友人が同じくfacebookにアップした

【うちのワイルドガーリックも出てきました】というのに添えられていた写真がどうも〈クマネギ〉っぽく・・・。

 で、この友人、どこに住んでたんだっけ??
と思ったらスウェーデン

 名前について聞いてみましたが、「スウェーデン語の〈ramslök〉は〈lök〉はネギだけど〈rams〉はクマって意味じゃないと思います」。


 ちなみに、この〈クマネギ〉、英語では〈ramson(ラムソン)というようですが、この〈ram〉と何か関係がある・・・?(・・・って、ないか。)


 ということで、いろんなところで話題にされているこの野菜になぜ〈クマ〉という名が付いているのかというと、

 冬眠から目覚めた熊が、胃や血を浄化する為にまずこの植物の根っこを掘って食べるから だそうです。
 なんでも「ハンガリーの春の一番美味しい解毒剤」だとか。
  (【ハンガリーのグルメブログ】http://bit.ly/O9x3iVより)


 で、そのハンガリーではいったいどうやって食べるのが一般的? と、やっぱり誰もが思うと思ったのでちょっと調べてみました。

 やはり生でガシガシ食べるのも好まれているようですが、

 その他
 ・刻んでバターに混ぜてパンに塗る
 ・スープにぱらぱら
 ・パスタソースに混ぜる
 ・スコーンのようなミニ・パン(こっちではポガーチャと言います)の生地に練り込んで焼く

 など、結構なんでもあり的な感じに思えました。


【刻んでちょっと塩をかけて、サワークリームディップにして食べる】というのを聞いた時には
「なんてハンガリー的・・・」と思ったのですが、

 やはり純日本人ばかりで構成されている我が家の食卓に二度目の〈クマネギ〉が並んだのは、レバニラならぬレバ・クマネギでした。

 はっきり言って、普通のレバニラのお味でした。

 ちなみにこの日の〈クマネギ〉は、今の時期、街角のあっちでもこっちでもどこでも売っている「道ばたのおじさん」から購入。


 このおじさんの前歯がちょっと抜けていた・・・という理由があったにせよ、
とりあえず「このくらいは聞ける」というハンガリー語で「いくら?」と聞いたところ、その答えが(絶対に簡単な数字しか言ってないはずなのに)全く聞き取れなかったのがショックでした。

 どうして、「100フォリント」の「100」が聞き取れなかったんだろう。。。?

 
 
 ということで、こちらではもうしばらく、この〈クマネギ〉を楽しめる時期が続きそうです。
 

参考
【ハンガリーのグルメブログ】http://bit.ly/O9x3iV
【飛べ飛べTOMBI! in Hungary】http://bit.ly/1iTuCwf
【ハンガリー人とつれづれ日記】http://hungary.jugem.jp/?eid=445



 あ、書き忘れましたが、この〈クマネギ〉、北海道などで春先によく見られる〈行者にんにく〉(アイヌネギ/キトビロ)の仲間だそうです。う〜〜ん、キトビロってどうやって食べてたっけ?? 茹でて酢味噌和えとかも食べたような記憶が・・・