やっぱり『やもり通信』

海外生活一区切り。これからは日本の生活メインの内容になりそうだけど、タイトルはやっぱり『やもり通信』・・・で、いいかなっと。

行ってしまった・・・・《ベイビー大丈夫かっ BEATCHILD 1987》

 

 新聞の広告欄のひとつが、ある日、急に目に飛び込んできて
「ぬぬっ??なんじゃこりゃ??」
と思ったのは2013年10月19日。

 最初は、なんか妙に懐かしい名前がつらなってない?? って感じで、それでイヤでも目に入って来てしまったんだろうと思っていました。


 つまり、昔のコンサート映像を映画館で見るってこと?

 つまり、座って??

 なんかちょっと無理っぽくないーー??


 と、最初は思ったのですが、ちょっと気になったので調べてみたら・・・

なんか気合が入ってる。
そういえばこの頃って、野外コンサートとかオールナイト・コンサートとかの走りじゃなかったっけ?

それにしても
【史上最低で、最高のロックフェス】って、もうすでに酔ってる感じだねえ・・・

 と、当時の熊本県南阿蘇の野外ステージで行われたこのコンサートのことをきちんと認識していなかった私は、それでもあの頃体に染み込むくらいに聴き込んだ歌の数々が飛び出してきそうなこの顔ぶれに、動揺せずにはいられなかった・・・


 なんて書くとちょっとカッコイイ感じ(?)もするけど、実際は


 うわっ!ヤバ過ぎるでしょう・・・この顔ぶれ!!!

 そんな感じ。

 どう考えても、自分がかなりど真ん中を狙い撃ちされている世代だと認識せざるを得ない状況。

 いや、同世代でも、微妙な趣味の違い(?)で、このへんは平気でスルーできちゃう人も中にはいるようですけどね。


 例えば私と全く同級生のはずの夫は

「白井貴子、なつかしいねー。」

以上。
(し・・・白井貴子?? 尾崎とかじゃなくて? BOØWYやハウンドドッグやブルーハーツよりも、まず白井貴子さんですか?) ※ファンの方すみません。個人的なものすごく個人的なその時の感想なのでご気分を悪くされた方、そのままスルーしてください。

 ダメだ・・・残念ながら彼と一緒には見にはいけない。


 やっぱり、これを一緒に見てくれるのは彼女しかいない。

 

 そして、11月4日(月)。 文化の日の振替休日となったこの日、それぞれの子どもはそれぞれの夫に任せ、私たちは埼玉県内のイオンモールの中にある「イオンシネマ浦和美園」へ向かったのでした。


  上映されている5番シアターに向かう。


  顔ぶれが気になる。

  どうしても気になる。

  たぶん、自分たちと思いっきり同世代の人達ばかりのはず。

  そんな人達がいったいどんな顔して集まってきてるんだろう・・・・。


 あ、カップル登場。

  やっぱり同世代くらい。



  そして、5番シアターの前から3列目のど真ん中に自分たちの座席を確認したあと、思い切って会場内をざっと見渡してみました。
   
 
 わぉ! 想像以上の年齢層の高さ!
 

 私たちなんてまだ可愛いほうじゃない!??

 
 それもそのはず。

 1987年に行われたこのオールナイトのコンサートは18歳未満は入場不可。

 つまり、当時ハタチだった私18歳だった妹の2人連れというのは、あの時コンサート会場にいた人たちの中に入ったら思いっきり下っ端、ということになってしまうのでした。


 
 さて、肝心の映画ですが

いろんなところのコメントやら評価やらを見ると、本当に賛否両論様々ですね。


 でもとりあえず、こんな貴重な映像が公開された時に、自分がたまたま日本にいた、という、この奇跡のような今回の出来事を自分なりにまとめておこう・・・くらいの気持ちで、ちょっと書いておこうと思います。


 あ、ネタバレ有りですので、これからご覧になる予定の方で、予備知識無しに見ないと気がすまない方はこの先スルーしてください。


 あとこの先は、超個人的なネタのオンパレードだったりしますので、なんじゃこりゃ?と思った方は、どうぞご遠慮せず、貴重なお時間をご自分のためにお使いください。

 義理で読んでくださる必要、なしです。
 あまりにも恥ずかしすぎる・・・・・
 



 
【おや?と思ったこと】

 オープニングがコミュニティ・ラジオの声だったこと。
 それも、住民に身近な場所の被害状況や避難を呼びかける3月11日の地元コミュニティ・ラジオから流れていた声。

 これが今回、26年もたった今になってあの伝説のコンサートを映像化してまとめようと思ったきっかけだったのか・・・というような解説が流れ。


 ふ〜〜ん、そういうことだったのかー・・・


 と、思っていたら

 26年前の映像。

 げげっ! これはなんだぁ???というような、泥まみれの靴・靴・靴、そして足・足・足・・・・

 ずぶずぶ、ねちょねちょ、ふらふら、ぐちょぐちょ・・・


 すごい。
 すさまじすぎる。





【思わず納得してしまったこと】

 1987年8月22日から23日にかけて行われた12時間のオールナイトのコンサートを、伝説のコンサートとか史上最低のコンサートとか言いたくなる気持ちもわかる、というか、これ、今だったらあり得ないでしょ、と、その凄まじい雨の中続行されるコンサートの映像を見ながら、同じ世代の人間であるにもかかわらず、そう言わずにはいられませんでした。

 そのくらいすごかった。

 体調を崩した人を搬送する場所がなくなり、近くの体育館を急遽開放してもらったら、そこに500人も運ばれた・・・って、なんか、あり得ん・・・・。
 
 それでも続行した、って・・・・なぜに??

 いやーーーーー「そういう時代だったんです」「そういう世代だったんです」「そうさせてしまう何かがあそこにはあったんです」・・・???


 正解は3番目なんでしょうかねえ・・・


 いや、ホント、「史上最低のコンサート」というのはウソじゃないですね。

 
 ここまでの凄まじいコンサートが数年前(26年前)に存在したんだということにボー然とするためにこの映画を見に行く、というのも価値はあるかも。




【あんな時代だったわね〜・・・のこと】

 あのすさまじいコンサートを共に生き抜いたのは、このロック・チャイルドたちだったのだぁ!と言わんばかりに、最初のうちは会場に足を運んでいた多くの観客たちがたくさんスクリーンに映しだされていたのですが・・・

 いや〜〜〜 あの髪・・・、そしてあのメガネ。そう。タマが大きくて縁がしっかりしてる感じの「アラレちゃんメガネ」っぽいやつ。

 皆さんの服装も、もう、見ているだけで「うはははは・・・・!」って感じで楽しめました。

 あの頃はあれがかっこよかったのよねー。

 そういえば私もあんなパーマかけたりしたっけ・・・。とかそんな楽しみ方もできます。


 あとコンサート会場にズラリと並んだ仮設公衆電話も圧巻。

 

 
 



【この感情をどう表せばいいのか??・・のこと】

 最初にこの映画の広告を見つけ『これはヤバイ、ヤバ過ぎる』と(Facebookで)ひたすらつぶやくしかなかった私に

『見てるこっちが恥ずかしくなる感じの懐かし具合』と大学時代の友人がコメントしてきたのですが、もうまさにその通りで・・・・

 いや、さすがに尾崎のステージは息を飲むような感じで聞き入っていましたが、それでもまん丸顔のふっくらした少年のような彼の姿に、なんとも言えない気持ちになりましたし・・・


 白井貴子渡辺美里The 80's メイク&ヘアーには、あまりの迫力に言葉を失ってしまいました。


 BOØWYが登場した時は、・・・・うーーーん。あの時のアドレナリンの沸き立つ感じはなんとも表現できず。布袋さんのギターのギザギザの模様が妙に懐かしかった・・・。 


 その直前にHOUND DOGが登場し、いつものシャウト(・・・・・と書くのも恥ずかしい^=^;)を聞いた時には・・・あぁ、本当に恥ずかしかった。
 うわ〜〜、恥ずかしいっ・・・・!とか思いながら、でも映像と一緒にフルコーラスしっかり歌えている自分。あぁ、若かりし頃に体に染み付いたものはそう簡単には抜け落ちないらしい。

 まだ30歳を過ぎたばかりのめちゃくちゃ若い(でもあの当時は“オトナ”に見えてた)康平さんが、鮫島さんと心を通わせながら歌ってるよ〜〜、タンちゃんと屈託なく笑い合ってるよ〜〜・・・そんな思いも錯綜し、急に悲しくなったり。
 

 いや、思うところはいろいろあり・・・


 一応、ちゃんと自分の席についたまま2時間45分という長時間のタイムスリップ。


 やっぱり気になってる人は見に行ったほうがいいんじゃないかなぁ・・・

 というのが、率直な感想。


 私は行ってよかった。

 っていうか、行けてよかった。(妹よ、ありがとう・・・;_;)




 
 
【だけど、これはどうよ・・・?】

 エンディングははっきり言って「???」でした。
最後に、まるでこの映画を締めくくるかのように流れてきたあの歌はいったいどこの誰のなんという歌だったんでしょう??

 いえ、もちろんタイトルやら歌っている人の名前やらもしっかり映しだされていましたが・・・ナゼ、あのタイミングであのような歌が??

 
 最後の最後になって、

「OK! さっきまでが26年前の伝説のコンサートで、ほら、今現代に戻ってきたのよ、アナタ」

と、突然、タイムマシンから蹴落とされたような感じなったのは私だけでしょうか? 
 別の機会に聞けばいい歌って感じたかもしれないけど・・・。(中島みゆきっぽかったし)

 最後のあれで全体の評価も落とされてるってケースも多く見らるようで、これはやっぱり失敗だったのではないかと。

 




【こんなコーナーに、つい・・・】

 ターゲットになっている世代は、まあそこそこお金にも困っていない世代だったりする・・・のかな?

 しっかりこんなグッズのコーナーがあり、ついスポーツタオルなんか買っちゃってる人もいました。

グッズを買うと、あの日のコンサートの復刻版チケットがおまけで付いてきたりして、なんかつい「大切にしよう・・・」などと思いたくなってしまうのが、あの世代の人間・・・なのかな?




【家に帰ってからも楽しむ】

Twitterを見ると、当時、あの場にいた人のつぶやきがとてもおもしろい。

●こちらも当日、あの場にいた人が書いてます。
−史上最低で、最高のロックフェス〜映画「ベイビー大丈夫かっ BEATCHILD 1987」
http://bylines.news.yahoo.co.jp/nakajimahiroto/20131008-00028749/ 
−26年前にタイムスリップ〜映画「ベイビー大丈夫かっ BEATCHILD 1987」
http://bylines.news.yahoo.co.jp/nakajimahiroto/20131025-00029226/




【結論】

なんか、元気でた。

だから、見に行ってよかった。