やっぱり『やもり通信』

海外生活一区切り。これからは日本の生活メインの内容になりそうだけど、タイトルはやっぱり『やもり通信』・・・で、いいかなっと。

4月のホワイト・バースディ❄

  
 4月16日。
 夫がカナダで迎える初めての誕生日・・・・・ん? いや、30年前にも1年間この国に住んでいたってことは、その時もここで誕生日を迎えていたんじゃない??

 でも、4月に入ってちょっと経った頃のある日、確かに言ってたんですよね〜。
「雪がある誕生日って初めてかも・・・」


 その時私は「雪があるって言っても、誕生日までにはほとんど解けてるだろうけどね〜。」と答えたものです・・・・。


 で、当日、こんな感じになってしまったので、これはもう本当に記念すべき
「ハッピー・ホワイト・バースディ」



 この日4月16日は、数日前から天気予報ではっきりと雪が降るだろうと言っていたので、とりあえず朝、外の様子を写真に撮っておきました。

そして、6時間ほど経ったらこんな感じ。




 前日まではかなりいい感じで雪解けが進んでいたんですけどねぇ。

※前日(4月15日)の夕方。地面のアスファルトも見え、公園脇の雪が解けて大きな水たまりに。
 
 
 そして、雪が降ったといっても気温はそれなりに高くなってきているので

積もった雪はすぐに解けるのでしょう・・・
ぐちゃぐちゃになりながら。



 とりあえず、窓の外の雪景色と一緒に記念撮影。


おまけのケーキ。(けっこう頑張って作ったので。)


 翌日は家の前にこんもり積もった雪にしっかり足跡を残し、夫は出勤していきましたとさ。


そんな景色がもう長いこと続いているせいか、

その日はインスタ(Instagram)に投稿されてた友人たちのこんな写真も、
地面に残っている雪にしか見えず。



👆これなんて・・・・これなんて完全にピンクなのに、
それなのに一瞬、ホントに雪に見えた・・・






そして
本日、4月18日

 二日前とは打って変わってこの気温。快晴!


 明日以降はもう最高気温も2桁の日が続くので、


たぶん、きっとこれからは迷うことなく「春」へ向かっていくものと、一応期待しています。

その時の合言葉は「サムに会いに行こう❣」

 さて、2018年のイースター休みにカナディアンロッキーの山間にある『バンフ・スプリングス・ホテル』での滞在を実現させた我が家ですが、この時の私たちの合言葉は、実は

「パパの夢を叶えに行こう!」

 ではなくて


「サムに会いに行こう!」でした。



『バンフ・スプリングス・ホテル』のサム


 知ってる人は知っている・・・かも、ですが、

 30年前にここで働いていた夫も、結局はついに出会うチャンスはなかったそうです。

 

 とても仕事熱心なホテルマンだったサム

 いつもお客様がこのホテルで快適に過ごせるよう、一生懸命働いていたのでしょう。


 不慮の事故で亡くなってからも、何か手伝いを必要としているようなお客様 〜例えば部屋の鍵が開かなくて困っているとか〜 を見かけると、どこからともなくやってきて、サッとそのトラブルに対処してくれるそうです。

 そして、なんともありがたいタイミングで助けてくれたサムにお客様がチップを渡そうとすると


 サムは、スーーーーっと消えてしまうのだそうです。


 あまりにも自然な対応をしてくれるため、チップを渡そうと思った時に消えてしまうまでは、お客様も全く気づかない・・・サムが実はもう何年も前に亡くなっている人だということに・・・という、この話。

 実はかなり有名なようで、ネットでホテル名を検索しただけでこの手の話にももれなくヒットします。
確かにこのホテルには、そういう話がとっても似合いそうな場所が驚くほどあちこちにありました・・・



 もちろん我が家のメンバー(私と子どもたち)にとっては
「昔、パパが働いていたことのあるホテルでのお話」という形で耳にしていたことなので、サムがこんなにも“有名人”だなんて、全く知らなかったのですが。


 ネット情報をあれこれ見てしまうとなんとなく引いてしまう、というか、そういうミーハー・・・いや、芸能ゴシップ的な・・? 空気に包まれてしまいますが、そこからのスタートではなかった私は、

「せっかくスプリングス・ホテルに行くのなら、ぜひサムにも会ってみたい。」と、かなり本気で思っていました。

 だって、なんというか

“怖い” とか、そういうふうに思う以前に、“ホテル愛”・・??

決して「うらめしや〜」とか「怨念」とか、

サムは、そういうものとは無縁の存在にしか私には思えなかったので。


なので、

 「もしかしたら、普通のホテルマンに混じっているかもしれないから、スタッフが名札つけていたら一応ちゃんと名前のチェックをしなきゃね。」

などと、自分でもどこまで本気かわからないことを子どもたちに言ったりしていました。


 
 そして、2泊の滞在。


 最初の夜に食事をしたドイツ系のレストランでは、かなり年配の男性がウェイターをしていました。私たちのテーブルのオーダーを取り、食事を運んできてくれたその男性。仕事自体にはとても慣れているのが分かりましたが、もしかしたら80歳は超えている?というふうにも見えました。

このくらいの年齢でレストランのウェイターなんて珍しいんじゃない? と思えるくらい。


 でしたが、もちろん(?)胸にある名前は「サム」ではなく。

 でも夫はちゃっかり聞いていました。その年配のウェイターさんに。


「・・・・ところで、サムってご存知ですか?」

 
 さすが年配の従業員だけあって、ちゃんと「サム」のことは知っていました。

 ただし、彼もまだ「サム」には会ったことがないそうです。

 やはり、そう簡単に会えるわけではなさそう・・・・

 っていうか、そこまで本気で会えるとは、やっぱり思ってはいなかったわけだし。


 
 翌日。

 午後からは少し雪の予報が出ていましたが、気温も低すぎず(マイナス1桁)良い天気。

 まさか一日ずっとホテルの中で「サム探し」・・・と、そこまで気合いは入っていなかったので、ホテルから一番近い山にスキーをしに行くことにしました。

 と、その前にスキーをレンタルせねば。

 カナダに来てスケートは買ったけど(私とみどりだけだけど)、スキーまではまだ揃えていなかったので、朝食後、ホテルに併設されているレンタルショップへ。


 4人分の一式をサイズチェックしながら揃えていくにはそれなりに時間がかかりましたが、スタッフさんが手際よくいろいろ出してきてくれて・・・・


 と、夫が小声で

「名前、見た?」

 
 履き慣れないスキー靴のサイズ合わせに苦戦していた私は、その時、初めて目の前にいる若いスタッフさんの名札を見ました。

なんと・・・・


[SAM]



 まさか、レンタルショップで出会えるとは!

 と、[SAM]
という名前を見ただけで急にテンションが上ってしまった自分が妙に可笑しかった・・・。


 そして、

 とりあえず[SAM]
という名前の人には会えたぞ、ということで、何か一つ大きな達成感すら得られた気もしました。


 でも実は、その彼は例の“サム”のことを知らなかったそうです。

 「まだ新しい人みたい」と、夫は言っていました。


 最近は、働き始めて間もない若い人たちの間では、むかーしむかしから伝わるお話はあまり浸透しなくなっているのかもしれません。

 あるいは本人が[SAM]という名前なだけに、周りの人も敢えてあれこれ教えたりはしないのかも・・・とも思ったり。


 そんなこんなで無事スキー一式を[SAM]の助けを得ながらレンタルした私たちは、その日はホテルから車で20分ほどのところにある標高2514mのマウント・ノーケイ(Mount Norquay)で、この冬初めてのスキーを楽しんだのでした。

 

 スキーもできたし、[SAM]にも会えたし・・・ま、「サム違い」ではあったけど、
このくらいがちょうど良かったかも(笑)


 こうして無事『バンフ・スプリングス・ホテル』の宿泊客を経験した私たちは、あとは確実に近づいている春を待つばかり・・・

 と思いながらエドモントンに戻ってきました。


そして、その数日後に再び−20℃まで気温が下がるという驚きの体験をしながら、


それでも、確実に、絶対に近づいているはずの春を、今日もちょっとずつ感じながら過ごしています。

 

春待つカナダで夢をかなえる・・・?

 
 むかしむかし・・・・と言っても、ほんの30年ほど前ですが、

 とある青年(都内の大学に通う大学生)がカナダにやってきました。

 彼が持っていたのは「ワーキングホリデー・ビザ」

 オーストラリアニュージーランドに続いて、カナダが日本とワーキングホリデー制度の取り決めを交わしたのが1986年なので、まだ「カナダへのワーキングホリデー」というものが始まったばかりの時期でした。

 そして彼が目指したのは、日本人によく知られているバンクーバーでもトロントでもなく、ロッキー山脈に広がるバンフ国立公園内の小さな街「バンフ」
 👉・・・と聞いて「あぁ、あのドラマ『ライスカレー』の舞台の?」と思ったアナタ。ほぼ同世代ですねww

 ここで大胆にも、その当時で創業100年を迎えていたバンフ・スプリングス・ホテルで働く、という1年間のワーキングホリデー生活をスタートさせたのです。


 最初はレストランの厨房での皿洗い
 その後は、ホテル内のいくつかのレストランでウェイター


 大自然の中にたたずむ高級ホテルで優雅なひとときを過ごす人たちを接客しながら、その青年は思ったそうです。

「いつかこのホテルに客として泊まりに来てやる!」


 **********
 
 
 ということで、

 春まだ遠い3月の終わり。

 たぶん、村上家史上 “最も高級なホテル” への滞在が実現しました。



 実は、ハンガリーの次の赴任地としてカナダのエドモントンへの内定通知が届いた直後にも私は『バンフ・スプリングス・ホテル』の空き状況をチェックしていました。


 今まで何度か夫から聞いていたカナダの高級ホテル。

 ワーキングホリデーで働いたホテルにいつか家族で泊まりに行こう!
 そう話していたホテルがある国に、もしかしたらこれから住むことになるかもしれないなんて・・・

 いや、もしそうなったら絶対に任期中に行くべきでしょ。
 それも、「任期最後のクリスマスに・・・」とか、そういうもったいぶった計画の立て方はダメ。
 人生いつどこで何があるかわからないんだから。
 最後のお楽しみに・・・なんて取っておいたら(例えば突然の退避帰国とかで)結局行けなくなっちゃうかもしれないし。

 などと考え(「退避帰国」はあくまでも例です)、とりあえず予定通りであれば「カナダのエドモントン」に赴任しているであろう2017年のクリスマス〜年末にかけての時期をチェック!

 
 が、 あっさり満室

 さすが老舗高級ホテル
 
「一生に一度のことになるだろうから、この際思いっきり贅沢に」などと思ったのですが、クリスマス少し前の時期から年明けまでは1年以上先の時期でも空室ゼロでした。
 

 と、こんなこともあったので、時期には特にはこだわらず、とにかくチャンスがあったら予約を試みよう、と心に決めて昨年5月エドモントンへ。

 
 そして昨年末に
『アルバータ州在住者限定40%ディスカウント』というのを見つけて予約。

 このイースター休みに、夫の若き日の夢がついに実現したのでした。



 エドモントンからバンフに向かったのは3月31日

日本ではあちこちで桜の花が咲き乱れていた頃のようですが、こちらはまだ雪深く・・・

去年の10月に行ったときとはまた違う美しい「冬景色」を眺めながらバスに揺られること6時間。



 ああ、またこの素晴らしい景色と再会できた!


 バスステーションからホテルまでは徒歩で。 

 思い出を辿りながら(笑)ゆっくりと歩いていくと・・・


 ホテルというより、古城?という建物が登場。



 今年で開業130年というこのホテルは、さすがに歴史が感じられる作りでした。


 この日の日没は8時過ぎでしたが、日が暮れるとこのライトアップ。

 3月末でもクリスマスの雰囲気が味わえるお得な雪国。



 朝食用ホール。

 真ん中に写っている「元青年」は、この場所でもウェイターとして働いたことがある(気がする)・・・と言っていました。


 とにかく広くて大きくて、そして作りが古くて迷路のようなホテル。
 歴史がある分、いろいろな「ウワサ」もあるうようですが、それはまた次回、ということにして・・・。

 今回は、カナダにおける村上家のタスクその1 無事完了! で、めでたし・めでたし。



【記念&証拠の写真】

 きちんと“滞在客”になった元青年の姿。


 

アルバータ・バレエ団の【シンデレラ】

 
 エドモントンに来てから、すでに4〜5回足を運んでいる『Jubilee Auditorium』(Northern Alberta Jubilee Auditorium)に、先週は【シンデレラ】を見に行きました。
ミュージカルや映画ではなく、バレエの【シンデレラ】

 バレエって、ちょっと高尚な感じがする・・・というか、私にとっては実はあまり身近には感じられない舞台芸術のひとつなんですが、でも【シンデレラ】という間違いなくよく知っているストーリー、ということで今回チケットを買ってみました。

 今まで見たことのあるバレエは【くるみ割り人形】【白鳥の湖】のふたつ(たぶん)。
 いわゆる「クラシック三大バレエ」と言われる由緒正しい(?)初級者コースのバレエを2つを見たことになるかと思います。


 そして、今回の【シンデレラ】

 子どもたちにとっても親しみのあるストーリーだからでしょう。
 会場には12月の【くるみ割り人形】に負けないくらい小さな観客が多かったです。


 今回の公演も【くるみ割り人形】のときと同じ、地元アルバータ州のアルバータ・バレエ団Alberta Ballet』によるものでしたが、

 そういえば、前回【くるみ割り人形】を見たときは、日本人のダンサーもかなりいて驚いたことを思い出し、開演前にパンフレットをしっかり見てみると・・・。

やっぱり。

 今回も「シンデレラ」や「王子さま」などのメインキャストのところに日本人の名前が。

 しかも、『YOSHIYA SAKURAI』さんは、公演日によって2つの別の役もやるみたい。

 今日、3月23日は・・・

 ん?
  
 『Little Sister』

 シスターってことはお姉さん?

 シンデレラの継母の連れ子の意地悪な2人のお姉さんのうちのひとり・・・・。

 女の人、足りなかったの・・? と一瞬混乱する私と娘(13歳)。

 いや、そんなはずはないでしょう。

 「男性不足」ならまだしも、バレエの世界で女性が足りなくて男性が女性役を演じるなんて。


 もしかして今日のこの舞台ってコメディだったの❓

 それとも、男性が真面目に女性役を演じることも・・・実はバレエの世界ではありだったりするんだろうか・・・



 と、バレエ鑑賞歴の浅い私たちはあれこれ考えてしまいましたが、

 ステージが始まってすぐにあっという間に納得

 
 だって、シンデレラのお姉さんって、ガサツで図々しくて・・・

 繊細なイメージの強いバレリーナさんたちが演じるにはちょっと無理があるってことで、あえて男性が演じて、それでちょうどいい感じ。

 最後のガラスの靴が小さくて足に入らないところも、そのままで十分リアルww


 そして、意地悪なお姉さんたちを男性が演じている、という設定だからか、この2人のやり取りが実にコミカルに面白く表現されていて、そのあたりは完全に観客の笑いを誘うような演出になっていて・・・

 ここで「海外で楽しむバレエ」の良さを実感し、めちゃくちゃ幸せな気分になってしまいました。


 周りの観客と一緒に笑える。

 これは、かなり嬉しかった。

 バレエはセリフがないですからね。

 なーーんのハンデもなく、周りの人と全く同じタイミングで笑えるわけですよ。

 これは、いい。

 今回コメディ要素の多いステージを見て、思いっきり実感しました。

 これで、自分がちょっとバレエをかじったことがあったりすると、ステージ上の人たちのすごさが実感できたりして更に深く楽しむことができるのかもしれませんが。


 ということで、この日、みんなが知ってる夢のストーリー【シンデレラ】は、観客としてのハンデキャップのない」バレエへの好感度をぐっとアップさせてくれたのでした。<<後日談>>
◉パンフレットの中の登場人物紹介ページ。

「二人のお姉さん」は、よく見ると完全に男性w
ここに写っているのは『YOSHIYA SAKURAI』さんではないようですが。


◉アルバータバレエ団の所属ダンサーとして紹介されている28人のうち7人は日本人でした。これにもびっくり。


◉この日『Little Sister』を演じていた櫻井芳哉(さくらいよしや)さんのインタビュー記事を発見❗;http://torja.ca/hiro-room1703/

カナダ医療事情・・・無料!?

 海外生活で面倒くさいことの一つ・・・「病院」

 いや、病気や怪我の治療をしてくれたり、予防接種をしてくれたり・・・という、ありがたいところを「面倒くさい」などと言ってはいけないですが。

 でも、言葉の壁があると、それがまず面倒くさい。

 有料・無料、いろいろな形で通訳さんがいてくれるところもあるようですが、それでも慣れない土地(国)の慣れない医療事情の中での体調不良・・・心細くもなるものです。

 我が家の場合は、村上家史上最大の「病院にお世話になりました率(※)」だったハノイのファミリーメディカルプラクティスに日本人の医療通訳さんがいてくれて、本当にありがたかったのを覚えています。

 (※)当時1歳10ヵ月だった草太、ハノイ到着数日後から下痢・嘔吐。母乳すら受け付けなくなり入院、点滴。みどり(4歳2か月)も似たような症状で半日くらい点滴したし。いや、あれは大変だった。


 そして、いつもため息が出るのが医療費の高さ

 日本国内だと保険証の提示で3割負担とか、子どもだと病院に行っても医療費の自己負担額ゼロとか・・・。そういう感覚に慣れていると、海外の病院で治療後に請求される金額にボーゼンとすることも少なくありません。

 もちろんこの金額は「その国の公的な保険制度」に加入していないから。

 なので、日本に所属機関がある場合は、そこの「共済会」等を通じて、後日、支払った金額の全額あるいは一部が戻ってくるような形になり、(全く個人での留学などというものでない限り)実質的な負担はそう多くはないのですが・・・・それでも医療費請求のための書類を整えるのが結構面倒くさかったりもするわけで(すみません💦)


 それに、日本でも保険適応外とされる予防接種の金額も、なぜか海外の方が高い場合が多い気がします(※※)
 もちろんこれは国によっても違うでしょうし、その国で“どんな病院”を選ぶかにもよるでしょう。地元の人が行くローカル病院と、現地語を理解しない“外国人”のために英語が話せる医師を雇ったり、通訳を常駐させたりしている病院とではかかる費用が違っても当然かもしれません。そして、今まで住んだ国では、どこも「外国人用」の病院の方が設備も整っていて、清潔なイメージがあり、・・・それゆえかかる費用も高額だったと記憶しています。

(※※)ハンガリーで「特に子どもたちは必須!!」と言われていたクーランチ(ダニ媒介性脳炎)の予防接種は子ども2人で3万円以上しましたが、病院によってはもっと(かなり)安いとも聞いたことがあります。あ、でもカイロで受けた黄熱病の予防接種は一人1,000円しなかった。日本だと一万円以上するそうですが。このへんも「お国事情」ですかね?

 
  と、それほど病院にお世話になることは多くない我が家でさえ、その国での医療事情はそれなりに気になるところなのですが、


 さて。
 カナダ。🍁

 先週ちょっと右足のふくらはぎに痛みを感じたので、「こちらの医療事情偵察のいい機会」と、病院に行ってみることにしました。

 「偵察」とは大袈裟な・・・という感じかもしれませんが、

「まずはホームドクターに診てもらう」とか
「医療費にはお金がかからない」とか、

 ちょっと今までのパターンとは違うようなことが耳に入ってきていたので、
 そして、ふくらはぎの痛みも全然深刻なレベルではなかったので、
 今回はまさに「偵察・視察」


 で、結論から言うと、

 タダでした。無料
 外国人の私でも。


 「ホームドクター制」についても、いわゆる“かかりつけ医”のようなものを持っていない場合は
【ウォーク・イン】(Walk-in clinic/Walk-in Doctor)というところへ行けばよい、とのことなので、家から行きやすい場所にある【ウォーク・イン】を検索。

 電話をしたら「今日の午後◯時にどうぞ。」とのこと。(予約も実は不要らしい)


 持ち物は、この「ヘルスカード」(👈日本で言うところの保険証。これがとにかく大事らしい) と「写真付きID」(身分証明カード)

 エドモントン生活が始まってすぐに市役所の出張所に行って発行手続きを取った「ヘルスカード」。家族に一人1枚ずつ発行されたけど、Personal Health Numberは家族4人とも同じ。




Jasper Ave Medical Clinic
 

 時間通りに行ったら、ほぼ時間通りに診察室に入れ、お医者さんに症状を説明。
 
「OK。じゃ、Ultrasoundのテストをしましょう。これを受付に出してね」と1枚の紙を渡してくれたアラブ系の先生。
「その検査の結果を持って、2〜3日後にまた来てください。」


 受付に行って、その紙を見せると、もう1枚別の紙を手渡され、
「じゃ、この予約センターに電話してUltrasoundの検査を受けて来てね。検査はこのリストの中のどこででも受けられるから。」

 どうやら自分で検査の予約をするらしい。

 しかもここではなくて別の場所で。


 以上で、その日の【ウォーク・イン】はおしまい。

 

 翌日、リストの中の病院(検査場所?)の一つを予約して、再度出かけたのですが、
もともと軽い症状だった右ふくらはぎの痛みは、さらに良くなってきており・・・
普通だったら、こんなんで絶対病院なんか行かない、というレベル。

 でも、予約しちゃったし・・・
今回の一番の目的は「偵察・視察」と自分に言い聞かせて、こちらへ
 

 小奇麗な建物、入り口を入ってすぐのところにある受付は中級ホテルのフロントのようで。

 ここで「ヘルスカード」と「写真付きID」を見せ、【ウォーク・イン】でもらった『要Ultrasoundと書かれた紙を渡す。

 廊下の両側に小さな小部屋がたくさんあって、その中のひとつに案内されると

 あら・・・なんだか見たことあるような機械。

 ここでUltrasound(超音波)テスト」というのが、「エコー」であることに気づく・・・。

 足の付根のあたりから、ふくらはぎの実際の痛みが(まだちょっと)あるところまで、とても丁寧に見てくれて
「OK. 終わりました。結果は今日中にクリニックの方に届きますよ。」


 そして、最初の受付のところへ戻り・・・

 さて、お会計、とか・・・??

 このあと名前呼ばれたりするんだろうか?

 などと思いながらほかの人の様子を見ていると、

 みんな、検査室から出てくるとそのまままっすぐ出入り口へ。受付のお姉さんに軽く挨拶などをするけれど、基本、皆さんそのままご帰宅

 ふむ。検査をしても、やっぱりお金を払ってる人はいない



 その後、「検査結果」受け取りに再び【ウォーク・イン】に行った時も、
「特に問題はありませんね。」と、あっさり言われて、それでおしまい。


 診察室を出て、受付の前を通る時に、一応

「検査結果、もらえました。」と言ってみたら、

「そう? よかったわね。」(いう感じのことを)言われ、
たぶん、日本だったら必ずここで言われるだろう「お大事に」に相当するようなニュアンスで
「グッデイ」(Have a good day.)と言われたので、ここでも支払い不要を確信し、帰路につきました。



帰宅後。

 「ホントに無料(ただ)だった。いや〜、ありがたいねえ〜!」と、少々興奮気味に報告する私に

 「ま、その分、しっかり払ってますからね。」と冷静な夫。


 確かに、それ1枚で医療費がタダになるという魔法のような(?)「ヘルスカード」を、それこそなんの理由もなくタダでもらっているはずがありません。


 期間限定居住ファミリーである我が家の場合は、

 日本から送金されるお金(つまり夫の給料)の25%、つまり1/4がこの国の税金として収められる・・・というシステムになっているそうです。


 給料という形でなくても、海外から送金された金額の1/4は税金として差し引かれる。

 10万円を日本の親から送ってもらったら、手元に届くのは(自分で使える金額は)7万5000円になる

 そういうことらしいです。

 (・・・が、これがどんな場合であっても100%例外なく適応されるものかどうかなど、詳細はわかりません。すみません。)


 そうして支払ったお金の一部が、今回のような形で医療費に充てられているのだとしたら、
「もう遠慮しないでじゃんじゃん(病院に)行っちゃっていいと思うよ。」と夫。


 とは言っても、このように無料で受けられるサービスになっているからこそのデメリットも実はあるようです。

 まあ、なんでもいい事づくし、ってことにはならないものでしょうけど。

 今回、そういう「無料であるがゆえの不便さ」などを感じることもなく、スムーズにこの国の医療事情を(チラッと)「体験」できた私はラッキーだったということでしょう。


 ということで、今後、もし「無料で受けられるサービスだからこそのデメリット」を体験する機会があったら、その時はまたご報告・・・ いやいや、でもそういう機会はないのが一番。

 やっぱりどこにいても「健康第一」、ということで。




【おまけ】
エジプトでの黄熱病予防接種についてご興味のある方はどうぞ(6年以上前のものですが)
http://d.hatena.ne.jp/hiragam/20111204/1323044892

あら・・・・また雪❄

 3月17日です。

 1年前の今日は、3年4か月住んだブダペストを引き上げて日本へ帰った日


 あっという間の1年後。


 今日のカナダのエドモントンは

 


 みどりと買い物に行った帰り、LRT(電車)の窓から見える景色が妙に白くて、あれれ?


 駅に降り立ったら、細かい雪がしゃんしゃん降っていました。


1週間ほど前から(かなりフライングっぽい気はするけど)「サマータイム」になって・・
そうしたら、その日から「もう冬をやってちゃいけないので。」とでも言いたげな、暖かな日が続いていたんですけどね。


 で、このまま、じわりじわりと少しずつ暖かくなっていって、気がついたら本当に春になってたりするのかも・・・と、ちょっと思ったりもしてたんですが。

 やっぱり甘かった。



 人の行き来の多い遊歩道などは、もうすっかりアスファルトが見えていたのに、

 そこにも、遠慮なく降り注ぐ雪たち。

※もちろん解け始めの雪がぐちゃぐちゃになっているところや、解けて溜まった水が凍ってガチガチ・つるつるになっているところもあちこちにあります。


この時、気温−1

比較的気温が高かったこともあって、よく見ると落ちてくる雪の粒がいつもより大きめ。

これまでよく目にしていた粉砂糖のようなサラサラ雪よりも、水分を多く含んでいる感じ。
 
 そのせいか、上着の表面に触れると

 結晶がはっきり見えます。

 なんだか、嬉しい。



家に帰り着く頃には、春に向かっていたことなどもうすっかり忘れたかのような降りっぷり



 でも、やっぱり雪景色は綺麗

 こんな心が洗われるような景色がもう一度見られるなら、もうちょっと冬が続いてくれてもいいな などと思ってしまいます。

・・我が家の裏の公園:徒歩30秒で日々様々な冬景色を楽しむことができるワンダフルな環境・・



 でも、そんなふうに思う人はそれほど多くはないかも。
(少なくとも我が家の長女13歳は少しでも早い春の訪れを待ち望んでいる模様)



 3月半ばも過ぎると、もう春真っ盛り、というところも多いですよね。
 facebookなどの写真を見ると、まるで別世界(笑)


 でも、やっぱり雪景色は美しい・・・・

 この美しい純白の世界から、一足飛びに緑萌え花咲き乱れる春になればいいのに。

 
 このあと、雪解けのざくざく、ぐちゃぐちゃ、ぐちょぐちょ、びちゃびちゃ・・・を乗り越えなければ春を迎えることができない、

 それが“雪国のお約束”、ということを、(実は)北国育ちの私は知っているのでした。


・・・・・・・・・・・・・・・・

 【後日談】ならぬ【翌日画】

本日、日曜日の朝に起きてみたら、
外はみごとな雪景色。

 「なに、これ・・・・」と静かに外を見つめる長女13歳の姿がちょっと切なかった(^_^;)




玄関先にあった、すでに雪を被りつつあるウサギさんの足跡。


 

 

春まだ遠いエドモントンで「夏時間」が始まるそうで・・・

 ものすごーく忙しかったわけでも冬眠していたわけでもないのですが、ちょっとまる2か月ほど(いや、もっとか。)ブログを放置してしまいました。

・・・・・・・・

 年末のオーロラ


 年の始めの「もち騒動」


 極寒アート


 真冬の花火・真冬の焚き火



 クロカン&湖上スケート




 この2か月、そんなにアクティブには動いていませんでしたが、それなりに記憶に残ることもありました。
 そして3月。

 1年前の今頃はまだハンガリーにいて、長らくお世話になったブダペストから、次の生活の場となるエドモントンへの移動準備などでバタバタしていたことを思い出すと、時間の流れって本当にはやい、すごい、不思議・・・。
 
 そう。
 不思議、というかなんというか・・・

 今日(3月10日)の最高気温こそ7℃まで上がり(プラスの7℃です!)、
「何という暖かさ!!」となったエドモントンですが、やっぱり明日から「夏」ってのはどうしても違和感が。



 カナダでは3月11日から「サマータイム」/「夏時間」が始まります。
  
※カナダ国内でも地域によってはサマータイムを採用していないところもあるようです。


 せめて「冬時間(ウィンタータイム)が終わる」という言い方をしてくれれば、まだなんとなく分かるんですけどね(笑)、明らかに寒さは緩んできているから。

 
 っていうか、3月から11月までの8ヶ月間という期間(1年の3/4!)を「夏時間(サマータイム)」と呼ぶよりも、残り1/4の短い期間の方(11月から3月初めまで)を「冬時間(ウィンタータイム)」とする方が受け入れやすい気がするんですけど。

 

「明日からサマータイムだねえ」

「今日でウィンタータイムも終わりだねえ」
    👆
 絶対、こっちのほうがいいよなあ。

 そんなことを思う3月10日



 そして明日は3月11日

 東日本大震災から明日で7年
 カイロからの退避帰国中に起こったあの日からもう7年とは・・・。
 私にとっては「もう7年」ですが、
 「まだ7年」としか思えない時間を過ごしている人たちがいることを忘れてはならないと思っています。

 
 ブダペストでは日本人学校の卒業式が行われるそうです。
 今年もインフルエンザ・パニックに陥ることなく(笑)、厳かな中にも温かみのある式が行われますように・・・


 そして私たちは、明日から夏時間のエドモントン
 まだしばらくはきれいな雪景色を眺めつつ、時々ウィンタースポーツでも楽しみながら、
 春の訪れを待つことといたしましょう・・・・



【カナダのタイムゾーンとサマータイム】
★カナダにはタイムゾーンが6つもある・・・というのに、それぞれのタイムゾーンの中でサマータイムを採用する地域としない地域があったりするので、時期によっては全部で10種類の「時間」が存在することになる・・・らしいです。(ややこしくてよくわからん💦)
https://www.time-j.net/WorldTime/Country/CA


★サマータイムの始まり:3月の第2日曜日(2018年は3月11日)
★サマータイムの終わり:11月の第1日曜日(同じく11月4日)