カナダのエドモントンに着いて最初の日曜日に家族4人で行ったところ・・・それはブダペストですっかりハマった(←あ、ハマったのはみどりと私。草太は意外とコツが掴めず・・・そう言えば夫はこの日が初めてのチャレンジだったっけ)【脱出ゲーム】だったのですが、そこにさり気なく置いてあったこの名刺サイズのイベントチラシ。
<WALK>と書いてあるから、ウォーキングのイベント?
開催日は5月28日(日)。
歩くには気持ちのいい時期だろうね・・・
と、軽い気持ちで参加申し込みをしようとしたのが、前日の5月27日(土)。
パソコンを前に、もう一度このカード(サイズのチラシ)を見てみたら
<Fight with your feet> って・・・・結構な距離を歩くってこと? いや、
「戦う」・・・??
<Walk to end MS>
MS・・・
disease・・・ 病気・・・?
病気と闘う人を助ける・・・そのための募金活動を目的としたイベント ??
ってことは、
あれか。
ハンガリー赴任後、ひと月も経たない頃(12月初め)に参加した【サンタ・ラン】、
あれみたいな感じ?
と、勝手に親近感まで湧いてきて、早速エントリー。
ただし今回は私とみどりの二人のみ。
夫はトロントへ出張中。
最近、特に強い興味を持ったこと以外は「しない」、「行かない」が急激に増えてきている草太は、今回も
「草太、行かない。」
ここで、
この新緑の美しいカナダの大自然の中をゆっくりお散歩できるんだよ!
絶対気持ちいいって〰 一緒に行こうよ!!
なーんて言葉が全く意味を成さないことは少しずつ学んできているので(←私が)、
ここは無理強いせず。
さて、当日。
この日の集合場所は、エドモントン到着直後に一週間過ごしたホテルが向こうに見えるRossdale Community Field。
スタート1時間ほど前に到着したそこは、こじんまりとした広場のようなところでした。
オンラインで申し込んだ人も向こうのテントで登録の確認を・・・ということだったので行ってみると、スタッフがステキな笑顔で迎えてくれました。
「は〜い!今日はご参加ありがとう。どう?お元気?」
初対面の人にもこんな風に超フレンドリーな挨拶をするのがここ(カナダ)ではお約束らしい・・・
そして、
笑顔とともに渡されたゼッケンサイズの紙。
「今日は誰のために歩くのかしら?」
その紙には『I'm walking for______』
え? ここに書くんですか?
いや、誰のため、と言われても・・・・・・
もしかして、自分たちはちょっと間違った場所に来てしまったのか。
一瞬、固まってしまった私たちを見て、スタッフの女性は
「別に個人名でなくてもいいのよ。 My friends、My Grampa・・・あなたの身近なところでMSと闘っている人・・・・。」
その受け付けのテーブルには
『I'm walking for______』
の紙の横に
『I have MS. That's why I walk.』
参加者は、このどちらかの紙を胸につけて歩く、ということらしい。
やばい。
このイベントは、あんまり“軽くない”のかもしれない。
って言うか、身近なところで・・・って、いない気がする。
【MS】という病気と闘っている人。
いや、そもそも、MSってよくわかってないし。
その辺のことを正直に言うと、
「あら、そうなの? でも参加してくれて嬉しいわ。」と、相変わらず満面の笑み。
「どうする? なんて書くの?」と心配そうなみどり。
受け付けテントの横に置かれたテーブルでは、皆さん迷うことなく(と、私には見えた)「誰かの名前」を書いては去っていきます。
一応、スタッフのお姉さんに「英語」のチェックをしてもらい(笑)
これでよし!
「ぼど君」の笑顔も手伝ってくれて、なかなかいい感じじゃん?・・・と自己満足。
※「ぼど君」・・・このTシャツのキャラクター。インドネシア生まれ。よろしく(^o^)
スタート広場では水やコーヒーのサービスあり。
こちら飲料水。
【MS】(Multiple sclerosis:多発性硬化症)についてのお勉強コーナー等あり。
会場の雰囲気を見る限り、
どうやらもう何年も続いている、参加者たちにとっては「恒例のイベント」のよう。
約1500人の参加者が
更に橋を渡って川の向こう側に行ったりしながら
5キロの道のり(一部の人は2キロのみ)を1時間から1時間半ほどかけて気持ちよく歩き、
最後には、グループで参加したチームのコスプレ賞の発表があり、
その日集まった寄付金額の発表があり(詳細はこちら)、
最高額寄付者の発表があり。
「これからもみんなでMSと闘っていきましょう!! 今日はほんとうにありがとう! また来年、お会いしましょう!!」
こんな感じで終わりました。
MS・・・多発性硬化症
日本人でも約1万4000人がこの病気と闘っているそうですが(※1)、欧米の国々での罹患率のほうが圧倒的に高いそうです(※2)。
また毎年5月末頃に<世界MSの日>というのもあるようです。(今年は5月31日)
全く知らなかった世界。
気持ちよく歩いて、世の中知らないことがまだまだホントに多い・・・とつくづく思った、そんな日曜日でした。
(※2)ウィキペディア 多発性硬化症 疫学
★関連ブログ★
・多発性硬化症(MS)患者の独り言
・みんはるのMS日和
・Vocalist KEIKO BLOG
【おまけ】
会場には、どこぞのマラソン大会で見慣れた「ポータブル・トイレ」が、ここにもたくさん並んでいましたが、
その前に置かれていた「手洗い器」に、私もみどりもいたく感動!!
液体ソープとペーパータオルまでが付いていました。
・・・・さすがにイベント終了間際には1台の方の水が出なくなっていましたが(笑)