やっぱり『やもり通信』

海外生活一区切り。これからは日本の生活メインの内容になりそうだけど、タイトルはやっぱり『やもり通信』・・・で、いいかなっと。

「やった! ついに(またしても)やってしまった!!」 「俺たちってすごい!」

 そんな思いでいっぱいの人たちが、我が家のすぐ南側を東西に走るタハリール通りを、「プー!プー!プ・プ・プーーッ!!!」という大音響を発しながら行ったり来たり・・・いや、その多くは東側にあるタハリール広場に向かって駆け抜けて行っています。かれこれもう3時間以上。

ちょっと前まで閑散としていた道(タハリール通り)が30分ほどで渋滞に・・・


 実は私、お恥ずかしながら、よく耳にする言葉であるくせに【クーデター】というものの意味がよくわかっておらず・・・、しかもいきなり見せられたら絶対読めそうもないこーーんな綴り⇒【coup d'etat】だったなんて、つい数時間前まで全く知りませんでした。



《武力を行使するなど非合法的な手段によって現行の政府を倒し、政治的権力を奪い取ること。政権内の軍部が暴走する例が多い。フランス語で「国家に対する不意打ち」という意味がある》(weblio辞典 http://bit.ly/123VfnX


《既存の支配勢力の一部が非合法的な武力行使によって政権を奪うこと。支配階級内部での権力移動であり、体制そのものの変革を目的とする革命と区別する》(コトバンク http://bit.ly/17KzRbI


 このあたりで意味を確認すると・・・
やっぱり今回のこの流れは「軍によるクーデター」と言ってしまっていいってことなんだろうなぁ、と。


 軍によるこの発表 〜ムルシィ大統領の権限を奪いましたよ〜 が、テレビで流れたらしい午後9時少し過ぎ、窓の外から
うわーーーっ!!!という歓声とともに花火が上がったような音がバババババッ!!! そして、そのあとは
バンバン・わーわー・うぉ〜〜〜・プー!プー!プ・プ・プーーッ!!!

 その勢いはぐんぐん増して、「子どもたち、この騒ぎの中よく眠れるなぁ・・・」


 
 結局、軍が手伝ってくれたことになるけど、でも、俺たちはやったぞ!!

 今、歓喜に湧く人たちの思いを簡単に言い表すと、こういうことになるのかな・・・と。


 そんな祝賀ムードを目の当たりにしながら・・・の友人たちのFacebookへの書き込みは
 

じゃあ、あの選挙はなんだったのよ。
おいおい、本当にこれでいいの?
”民主主義”的にはやっぱおかしいよね
今回の事は軍のシナリオ通りのような気が・・・


こんな感じのが多いです。

 今回「みんなの力で」「またしても」追放した大統領は、しつこいですけど、エジプト史に残る初めての民主的な選挙で選ばれた初めての合法的な大統領だったんですよね・・・?

 もちろん皆さんにもいろいろと事情(言い分)があるのでしょうから、
「最後までとことん彼(ムルシィ)に協力すべきだ」とか「選んだ側の責任はないのか!?」とか、
今、興奮冷めやらぬ人たちに言うつもりもありませんが、
(別にムルシィ支持者ではありません)


 ただ、このまま平穏な日々へ一直線、と言うわけには・・・行かないですよね、たぶん。

 とりあえず、数日中に荷物をまとめて国外退避、ということには(たぶん)ならないだろう、という意味ではホッとしていますが。



 Facebook上に友人がポストしていた『エジプト情勢、大規模デモで再び未知の領域へ』という記事の最後の部分に、妙に納得。
《同胞団いわく、もしモルシ氏が就任1年で追放されるようなら、次の指導者もやはりうまくいかないと見なされるや否や、軍がまた同じことをするのを防ぐものは何もない。
 エジプトは、不和があまりに激しくなったため、仲裁者が必要だった。だが、これが軍政への回帰を意味するのであれば、いま歓喜している人々は今後、ひどく失望させられる可能性がある。》http://bit.ly/17UocdO

 
 また“ふりだし”に戻ってしまったようなエジプト。
でも、今後の行く末をしっかりと見守って行きたいです。

・・・・・と、締めくくりたいところですが、結局「やっぱり先は長い・・・。」とため息をつきながら荷造りをして帰任、ってことになるのかも。



がんばれ、エジプト!!

取ってつけたようですが、この言葉にウソはないです。