カナダと言えば
広大な国土、カナディアンロッキーをはじめとした大自然。
そんな中で、車を持たない生活をしているけれど、交通事情も整っている先進国だけに結構それなりに暮らせています・・・ということを 〜その1〜 で書きましたが、
でも「車がないって、やっぱ大変なのね・・・」と思うことも実際にはやはりありまして。
それが10月初めに行ったドラムヘラー。
ドラムヘラー? それ、どこ? 何があるの?
と思った人も多いかと思いますが・・・
と言うか、少なくとも私はカナダに住むことになり、このエドモントン市のあるアルバータ州についてあれこれ調べたときに初めて知りました。
それまで「恐竜」と聞いたら、思い浮かぶ国はモンゴルくらいでしたので。
そう。
恐竜。
このあたりはその昔、恐竜だらけだったそうな・・・
しかもエドモントンにちなんだ「エドモントニア」や「エドモントサウルス」なんて恐竜もいるし、いや、いたし、
ティラノサウルスの仲間として有名な「アルバートサウルス」(あるいは「アルベルトサウルス」)というのもいて、もちろんその名前もこのアルバータ州で化石が発見されたことにちなんでつけられた・・・
そして、なんとなんと!
ここ、カナダのアルバータ州では、ごく最近(2011年)、「恐竜のミイラ」とも言えるものが、これまでにないほどに“ほぼ完全な状態で”発見されている・・・
そして、その「“ほぼ完全な状態”で発見されたまるでミイラのような恐竜の化石」を、これから行こうとしているドラムヘラーの恐竜博物館で目にすることができる・・・!!
なーんてことを「にわか勉強」で頭の隅っこに入れつつ、10月最初の週末に、世界三大恐竜博物館のひとつと言われている ロイヤル・ティレル古生物博物館
Royal Tyrrell Museum of Palaeontologyに家族で行ってきました。
まず、このドラムヘラー。
エドモントンからは約3時間。
もちろん車で直接そこを目指した場合の所要時間です。
じゃあ、車を使わない場合は、となると
これがやっかいで。
まず、ドラムヘラーはとても小さい町なのでエドモントンからここへの直行バスは無し。
なので、次に考えられる方法としては
➀ カルガリーまでバスで行って、そこから別のバスに乗り換えてドラムヘラーを目指す
➁ カルガリーまでバスで行って、カルガリーからの日帰りツアーに参加
➂ カルガリーまでバスで行って、カルガリーからUberまたはタクシー・・・
なんせ「車で行く」のが一般的すぎて、それ以外の方法がなかなか見つからず。
そして
➀ カルガリーからドラムヘラーまでのバス は季節によっては1日2本くらいのペースで出ているらしいけど、この時期すでにオフシーズンのためか、どうも今回は見つけられず。
➁ カルガリーから日帰りツアー というのも今はほとんどなし。というか、もともと子どもたちは「ツアー嫌い」なので、我が家の場合はよっぽどのことがない限りこの選択肢は早々に消えます。(すでにドラムヘラーにホテルもとっていたし)
➂ カルガリーからUber or タクシー も、3時間以上バスで南下したあとに、1時間半かけてタクシーでぐるっと北東へ移動・・・という、かなり無駄が多いコース。
ということで、結局 もうUberで行っちゃえ!! ってことにしました。
家からドラムヘラーのホテルまで、ぴったり3時間でC$300(≒¥26,000)
決してお安くはないですが、エドモントンからカルガリーまでのバスも、高いバス会社だと一人¥7,000近くする場合もあるので(お手頃価格のGreyhoundだと一人¥3,000だけど)、それを考えれば直行3時間でこのお値段はそんなに悪くはない。(・・・と、こういう時はこう考えるに限る。)
でも、往復このパターン・・・ってのは、やっぱりちょっと……(出費が)。
ということで、帰りは翌日の日曜日の午後にゆっくりエドモントンにもどって来ればよし、と言うことにして、カルガリーよりもっとエドモントン寄りのレッドディアという町からの、Greyhoundバスのチケットを買っておきました。
ドラムヘラーからレッドディアまでの2時間弱をタクシーかUberで、
その先(レッドディア⇒エドモントン)はGreyhoundバス利用でちょっと節約。(バス:4人でC$82(約7,000円)
なーんて計画で出かけたこの秋、いや晩秋の小旅行でしたが、
「行き」はもちろん超快適。
たくさんの「アルバータ牛」を見ながら、北海道やハンガリーでもよく見たようなのどかな景色の中を進むと
ぴったり3時間でドラムヘラーの町に到着しました。
そして、この《ロイヤル・ティレル博物館》http://www.tyrrellmuseum.com/
いや、素晴らしかった。
4時間たっぷりかけて回りましたが、結局、午後5時の閉館時間に間に合わず最後は駆け足。
今まで全く名前も知らない博物館でしたが、・・・なんというか「大御所の余裕」が感じられる大きな空間でした。
その日は部屋の窓からティラノサウルスが見えるホテルで一泊し、
翌日は、博物館の周りの広大な景色の中を散歩してから、タクシーまたはUberでここから170キロ先のレッドディアへ行く、という予定でした。
昨日行った《ロイヤル・ティレル博物館》の目の前にはこんなゴツゴツでシマシマの不思議な谷というか岩山というか・・・が広がっていて、そこに1キロほどの散策コースあったので、
ここをぐるっと周ってから帰路につけば時間的にもちょうどいい・・・と思っていたのですが、
レッドディアからバスが出るのは午後2時。
レッドディアまでの所要時間を2時間弱と考えて、12時にはここ、ドラムヘラーを出なければ・・・なのに、
ドラムヘラーにはUberは無し。
そして、タクシー会社は1社のみ。
ウェブサイトで調べると複数のタクシー会社の名前が出てくるのですが、今はオフシーズンということなのか、私たちの滞在中に営業していたのは「クラシック・キャブ社」1社のみ。
これは事前予約必須。
朝食後、博物館へ向かう際に利用した「クラシック・キャブ」の運転手さんに、ます聞いてみました。
「午後にレッドディアまで行きたいんですけど、12時頃にまたここに迎えに来てもらえますか?」
すると驚きの答えが。
「うーーーーん、今日の運転手は僕一人だから、この町を離れるのは無理だな。」
なんとたった1社しかないタクシー会社の、本日の稼働運転手は、今ここにいるこの人だけ、という・・・・。
10月最初の週末。
カナダでは「サンクスギビング」(Thanksgiving:感謝祭)の3連休の真ん中の日曜日。
厳しい冬が始まる前に、皆さん駆け込みであっちこっちお出かけするような時期。
でも、多くの人がお里帰りをして家族と一緒の時間を過ごす休日でもあり。
だから、運転手さんたちも、ほとんど休暇を取って家族と過ごしている・・・??
でも私たちは、午後2時のバスに乗るために、ここから170キロ離れたレッドディアまで行かなければならないわけで。
さて、どうしたものか・・・
などと考えている時間的余裕もなかったので、目の前に広がる広大な大地の散策を開始する前に、その場でレッドディアのタクシー会社をチェック。
そして、予約の電話。
こちらの事情を話し、今からこっちへ一台迎えに来てほしい・・・!と、交渉(してくれました。一家の大黒柱が。)
電話をしてから約2時間後、つまりお昼の12時を少し過ぎた頃、博物館前にタクシー到着。
こうして、レッドディアからはるばる2時間近くかけて私たちを迎えに来てくれたタクシーに乗り、午後2時のバスに間に合わせるべく、またレッドディアまですっ飛ばしてもらったのでした。
その料金、・・・・C$300。
チーーーーーーン。
昨日、エドモントンの自宅からUberで直接ドラムヘラーに来たときと同じお値段でした。
ま、こういうアクシデントはどんな旅行にでも「付き物」だとは思いますが・・・
無事、レッドディアからのGreyhoundバスにも乗れたことですし(出発時間ギリギリで、今にも走り出そうとしているところに猛ダッシュでの駆け込み!💨)、
そして、素晴らしい博物館にもやっと行くことができたわけですし、
冒険家ファミリーとしては、このくらいのアクシデント・トラブル・不便さ・意外な展開・・・を、常に楽しみに変えていけるようじゃなきゃね などと言いつつ
でもやっぱり、いざって時にはレンタカーという手も使えるようにしておくぅ?? なんてことも、ちらっと言ってみたりもしている私たちでした。
【お断りとお知らせ】
★ドラムヘラーの町と博物館の魅力については割愛させていただきました。古代よりも深く、遠い恐竜の世界のことはまた次回・・・。
★公私ともに“冒険家”である我が家の大黒柱が、ついに長年の“冒険”の記録を1冊の本にまとめました。
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