やっぱり『やもり通信』

海外生活一区切り。これからは日本の生活メインの内容になりそうだけど、タイトルはやっぱり『やもり通信』・・・で、いいかなっと。

大国カナダでこんなビックリ。

 
 多くの人の想像どおり、今住んでいるカナダという国は、いわゆる「先進国」と言われる国のひとつなので、ある程度の都市部(例えば今住んでいるエドモントン〜一応人口100万人都市〜)で生活をしていると、日本にいるのと変わらない感覚で過ごせます


 例えばそれは、
「車検」などという言葉とは一切縁がないまま走り続けているらしい車が、猛スピードで右に寄っていったと思ったら突然左にウィンカーを出して左折していく・・・なんてのを見かけることはまずない、

 とか
 
 1台のバイクに家族5人が乗っていたり、荷台に人の背丈ほどもある鉢植えやアヒルを何十羽と入れた箱を載せて走っているのを目撃したことは一度もない、とか

 (👆某国ではこんなのは全く普通)


 1年以上住んでいるのに、停電も断水もまだ一度も経験していない! 

 とか
 
 そういう類のことだったりするんですが、


 でもだからと言って、驚くようなことが何もない というわけでは決してありません。

 やっぱりここも異国。

 ここならではの新鮮な驚きも、実は結構あるもので。


 例えば、


 ほとんどの車は後ろにしかナンバープレートがついていない とか

(全然気にならない人もいるようですが・・・、 これ、もうだいぶ慣れたけど、最初に見た時の違和感はなぜか半端なかった。)



 日中の気温28℃でカナダ環境省が「高温警報」を発令する とか

(“警報”ですよ、“警報”。“注意報”じゃなく! まあ、「5月に28℃」ということで“警報”、なの・・・かも?)



 家の周りで一番良く見かける動物はスズメでもカラスでもネコでもなくリス とか


(あ、飼い主さんと一緒にお散歩してる犬は別。ここもハンガリーに負けず劣らずdog lover多し)



 ほとんど(全て?)の家に、当たり前のように「地下スペース」がある とか


(これって未だに理由がよくわかってないけど、どうやらやはり「竜巻対策」ということらしいです)



大して大騒ぎするほどのことではないけど、でも私にとっては新鮮な「プチ・びっくり」


しかし、

この度、個人的にはしっかり「大騒ぎ」に値するほどのビックリを体験してしまいました。


 場所はバンクーバー国際空港。 

 
 エドモントンからの1時間半ほどのフライトは非常に快適。

 なんたって、たった一人で飛行機に乗るのはたぶん14年ぶり

   ✈ エドモントン ➡ バンクーバー

   ✈ バンクーバー ➡ 成田

   ✈ 成田 ➡ 札幌(千歳空港)


 すべてネットで窓際の席を予約しておいたし、

 ひたすら窓の外を眺めていようが
 映画を観まくろうが、
 爆睡しようが、

 もうなんでもOKの一人旅。

 
 最近は子どもたちも大きくなっているから、あれやこれや世話をする必要もほとんどなくなってきているんだけど・・・でも、やっぱり「全くひとり」というのは、なんといいますか、もうなんとも言えず
FREEeeeeeeeee!!!!!


 自分のことしか考えなくていいって、なんかえらく楽じゃない??

 なーんて思っていたら、

 バンクーバーでの乗り換えで

 気がついたら

 成田行きの飛行機(つまり国際線)を待つための「出発ゲート」まで行ってしまいました。

 ん?

 このまま飛行機に乗ったら「出国」じゃん!


 私、まだ出国審査受けてないけど・・・?

 制服着た審査官にパスポート見せて、顔写真を確認されて、適当な場所に無造作にスタンプ押される、あれ。


 おや〜?? 

 どこで素通りしちゃったんだろう??

 空港内の案内表示に従って、何も考えずに歩いていたようで、どこで「出国審査」の場所をすっ飛ばしてしまったのか、全く分からず。

 とりあえず、戻らねば。 と、一気に逆走。


 ところが、あるところから先は、もう外へは出られなくなっていて、

 このあたりで、なんかやばーーーーーい雰囲気が自分にまとわりついてきているのを感じる。


 なんとか「案内所」を探して尋ねるも

「え? 大丈夫よ。そのまま搭乗口へ行ってください。」


 いやいや。

 出国スタンプ無しで国外に出ちゃったら、着いた先で「あなたどこから来たの?」ってなるでしょうが!!



 別の「案内所」で、再度聞く。


「エドモントンからの乗り継ぎで、そのままこっちまで来ちゃったんですけど・・・・」

「大丈夫ですよ。 え? 出国審査? 要らないでしょう?」


はぁぁぁ??
 と、思いつつも、一応「そうですか、ありがとう。」と言って(でも、全然信用していない)、別のちゃんと事情が分かっていそうな人を必死で探す。


 が、時間はどんどん過ぎる。


 ヤバイ。
 
 
 出国審査の場所が、実はすごく遠いところだったらどうしよう・・・今からそっちへ行って、

 そういう時に限って列にずらーーーっと人が並んでいたりして・・・

 で、パスポート見せてる間に搭乗時間が来ちゃったら・・・

 こんなところで、乗り遅れ!???

 
 
 早くも「優雅な一人旅」が一転。


 いや、でも、そういえばひとりであちこち行ってた頃も、あれこれ色々あったような・・・


 そんな記憶がふっと蘇り、

 「そういえば一人旅って優雅なだけじゃなかったっけ」と、焦りながらもじわりと思い出す。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 それにしても、

 カナダが「出国審査不要の国」だ ってこと、

 たったこれだけのことを知らなかっただけで、本当に焦ってしまい、

 この出来事(=出国審査不要)がカナダに来てからの最大の驚きになってしまった、という笑うに笑えない話。



 が、

 後から知ったんですけど、アメリカも出国審査がないらしいですね。

 行ったことあるんだけどなーーー・・・あまりにも昔過ぎて記憶にない。
 
 



 まあ、でもとりあえず、無事出国もできたし、機内ではエドモントンで見逃してしまった『グレイテスト・ショーマン』(The Greatest Showman)も観ることができたし、母の術後の経過も非常に良く、今日にも退院との連絡も入っているので、めでたし・めでたし。ありがたや・ありがたや。


 更に今回の「14年ぶりの一人旅」という名の「お忍び一時帰国」が、次回子どもたちと一緒に一時帰国する際の素晴らしい予行練習(!)になった、というこの事実。 
 これこそ本当にありがたや・ありがたや。