やっぱり『やもり通信』

海外生活一区切り。これからは日本の生活メインの内容になりそうだけど、タイトルはやっぱり『やもり通信』・・・で、いいかなっと。

なぜか大阪で運動会 そしてなぜか大量の参加賞

 ほんの数日前に、今年、我が家の子どもたちは諸々の事情により、学校行事としてはかなり大きなウェイトを占める「運動会」というものに参加しそびれてしまった・・・という事を書いたのですが(日本に帰ってきてから通っている坂戸市内の城山小学校は、最近流行りの(?)「春の運動会」が5月にすでに終わっていました)

 なんと先日の日曜日、みごとな秋晴れの中、私と子どもたちは綱引きやら親子二人三脚やら・・もうみごとな「運動会」に参加してしまいました。

 
 事の始まりは「日本語教育学会」の《秋季大会》

 公益社団法人「日本語教育学会」は、毎年2回、春と秋に日本語教育関係の研究発表会を行っているのですが、今年の秋の大会は大阪府枚方市の関西外国語大学で開催。その方面(日本語教育)のことを広く生業としているものの、年2回の開催時期に日本にいることが滅多にない夫は、いい機会だからということで大会が行われる10月12日(土)と13日(日)に大阪へ行くことに。

 大阪かぁ・・・そういえばカイロで別れてそれっきりになってる(しかも別れの挨拶もまともにしていない)友人一家が住んでるんだよなー・・・。

 せっかくだから家族みんなで大阪に出て、パパは学会、私たちはお友達と遊ぶ、ってのも悪くないんじゃ・・・?


 で、ちょっと調べてみたら、学会会場と友人宅はそう遠くない。
 
 

 ということで、行楽の秋どまんなか、10月12日(土)から13日(日)家族みんなで新幹線に乗って大阪方面へ。

快晴。
富士山もしっかり見えました。
 



 
 12日の昼過ぎに新大阪に着き、そこで夫は学会が行われる枚方市へ。
 子どもたちと私は、そこから地下鉄でほんの2駅のところに住む友人宅へ。


 その日は近所の公園でのんびり過ごし、・・・というか、子どもたち(友人の子3人+うちの子2人+友人のママ友の子複数人)は魅力的な遊具がたくさんある「江坂公園」でめいっぱい遊び、そして翌日は。

 そう。
 ご近所で開かれる運動会にみんなで参加!


 最初の頃は、
 『(大阪に遊びに来たら)どこに行きたい?万博公園でも行ってみる?』などというメールのやりとりもあったのですが、そのうち私たちが訪ねて行く週の日曜日は地域の運動会がある、ということが判明。


 友人の義理のお母さんが役員として全面参加されるそうで、

 そしてそのお義母さんが『その友達も一緒に参加して賞品いっぱいもらってったらええやん』(←すみません・・・関西弁ネイティブではないので表現が変かも。)と言ってくださったとのことなので、じゃぁ今年の運動会は大阪で・・・という流れに。


 それでも大会会場の中学校グラウンドに各地域ごとの名前が書かれたテントやが張られ、そこにそれぞれの地区名が書かれたゼッケンベストを身につけた参加者が集まっているのを見た時は、最初の頃は「でもやっぱり、私たち“よそ者”だし・・・」という思いがチラリとよぎったりもしたのですが、


 でも始まってみると、体の小さい草太は「未就学児のかけっこ」に紛れ込み(というか紛れ込ませ・・・^^;)、しっかり参加賞をGETして戻ってきました。

 

 また、みどりも草太も「綱引き」に参加し、カイロ日本人学校の運動会では今まで一度も「綱引き」で勝ったことがなかったためすっかり「綱引き嫌い」になっていたみどりも、ここで初めての「綱引き勝利の快感」を味わえたようでした。

 
 

 なんだかんだ言って親子競技にもしっかり出たし、「中学生以上の女性」が参加できる競技にも・・・あ、「ムカデ競争」にも出させてもらったし・・・

 結局友人ともども、お義母さんの地域のメンバーとしてめいっぱい出させていただきました。


 それにしても驚いたのが、運営側の気前の良さ

というと、語弊があるのかもしれませんが、とにかく何か競技に出る度に必ず「賞品」がもらえる、というシステム。

 当日その場に来ている子どもたちには無条件にお菓子の詰め合わせ袋

 未就学児のかけっこではキャラメルコーン

 その他の競技でも、1等賞から3等賞までとそれ以下、と必ず結果によって微妙に差のある賞品(お菓子や食材や台所雑貨など)を受け取ってから自分のテントへ戻ります。


 1泊2日の小旅行にしては余裕の大きさ・・・だったはずのボストンバッグが、大会が終わる頃にはこんなことに。
 



 さらに昼どきになると、ひとりひとりに助六弁当が。



 参加費、払ってないんですけど・・・?

 おまけに私、“よそ者”なので地域の自治会費とか、そういうのももちろん払ってないし・・・。


 すっかり恐縮してしまっていると、向こうから「赤い羽根共同募金」の募金箱を持って回ってくる人の姿が。

 「よし、せめてここでしっかり貢献させてもらおう」と財布から出した100円玉を握りしめて待っていると、

 テントの中にいた人が、私の目の前に100円玉を差し出し、「これ、この地区からの募金ってことで入れてくださいって回ってきましたよ。」


 個人の募金の面倒まで見てくれるんですか!?ここの運動会は・・・・・。


 いや、参りました。
 とりあえず、自分が握りしめていた100円も一緒に入れさせていただきましたが。




 とにかく太っ腹としか言いようのない運動会・・・正式には吹田市の《市民体育祭》でした。



 何はともあれ、そんなわけで我が家の子どもたちは今年も無事、日本の体育行事「運動会」なるものに参加することができました。

 その場限りの飛び入りの参加でもこれだけ楽しめるんだから、やっぱり「運動会」って侮れない。

 大抵の場所で毎年毎年当たり前のように行われている運動会。
 いい加減マンネリ化してきちゃって新鮮味がないのよねー・・・などと思っている人もいるかもしれませんが、やっぱり無いと寂しいと思いますよ。


 無理しちゃいけないと思いつつ、ついついムキになって走ってしまう大人たちの真剣な姿なんて日常生活でそうそう見られるものじゃありません。

 そして、ひたすら「少しでも速く走ること」のみに全神経を集中させてバトンを渡す子どもたちのリレーなんか見ていると、もうどこの誰ともわからなくったってその姿に心動かされてしまいます。


 そういえば、と思って、2010年10月のとある日の日記をチェック。

 エジプトに着いて1ヶ月後くらいに「カイロ日本人学校」の運動会を見学に行った日(当時はみどりはまだ就学前)、知った顔など殆ど無かったはずなのに[完全に2回はうるっときた]


 ついついムキになり、そして同時にホロリとさせられてしまう、そんな「運動会」
 よくよく考えてみると、実はこれも立派な日本文化のひとつに思えるのですが、いかがでしょう?

 
 ということで、万博公園にも行かず、大阪城も見ず、海遊館にもユニバーサル・スタジオにも行かなかったけど、運動会で◎ヽ(^o^)丿の大阪一泊二日でした。





<おまけ>

 あとで知ったのですが、この日10月13日(日)は吹田市のあちこち(少なくとも10箇所以上の地区)で、《市民体育祭》なるものが開催されていたようです。
 すべての競技出場者に賞品を出し、参加者全員にお弁当、子どもにはお菓子の詰め合わせが配られる《市民体育祭》が、あの日、市内の10以上の地区で繰り広げられていた吹田市。これが毎年の恒例行事となっている吹田市。
 この気合いの入り方はいったい・・・?と思ってしまうのですが、最近はこういう市町村も珍しくないのでしょうか?大会運営費はもちろん住民の税金ですよね。あの大量の賞品に関してはどこか大きなスポンサーがついている・・・んですよね。協賛金集めに運営側の人はさぞ奔走されたのでは・・・? でもそのおかげで地域の人々との結束が強まったりして。

 ↑↑ ただでいろいろ貰いまくったくせに、いや貰いまくったからこそ、妙に気になっているらしい・・・。