ケイタイにそのメッセージが届いた時、私は日本人学校関係の友人ママと一緒に、カイロ中心部よりちょっと北に行ったあたりにある「アスフール」(ASFOUR)というクリスタル製品の製造直営店にいました。
驚くほど“きんきらきん”の、まばゆい世界。
そこに着いてまもなくのケイタイへのメッセージ着信音。
見ると、
『ルクソールで気球が落ち、19人死亡らしいです。日本人がいるかは不明らしいけど・・危なかったね』と、友人から。
エジプト時間で10:45am。 日本時間では夕方5:45。
その約30分後の11:23am(日本時間午後6:23)、今度は夫から。(私はまだ「アスフール」に)
『ルクソールで気球爆発。NHKからインタビュー依頼』
爆発?
帰宅してから急いでニュースをチェックしました。
FB(フェイス・ブック)経由では、すでに複数の友人からメッセージが届いていました。
私たち家族がルクソールで「夢の気球体験」をしたのが1月19日。
そう。
私にとっては、本当に「夢にまで見た気球飛行」でした。
そんなことをやっとブログに書いて、ここにアップしたのが事故の2日前の2月24日。
あまりにもタイムリーなブログ更新となってしまったせいで、[ページビュー]の数字が今日の午後から(私が帰宅してPCを開けてから)びっくりするような勢いで増えています。
《Sky Cruise》(スカイ・クルーズ)という会社は、『地球の歩き方('10〜'11)』にも載っている会社です。
でも、過去にも事故を起こしたことがあり、現地ではあまりよくない評判もあったようですね。
そんなこと、全く知らずに予約を入れ、お金を払い、そして約1時間の空の散歩を楽しみました。
エジプト生活での貴重な思い出がまた増えた・・・そう思っていました。
いえ、今でもあの空中体験が「貴重な思い出」であることに変わりはありません。
でも、
あそこで命を落としていたら??
いや、そんなことありえない。
現実に命を落とした人がいるというのに、そんなふうにしか思えない。
でも正直言って、「自分は生かされている」、「私達家族は、たまたま運良く今ここに生きている」
そんなふうに思える出来事がここ数年、何度か起こっている、ということを否定することができません。
ここ数年・・・・。
カイロに来てから。
だけど私は、
ここが、そこまで「危険極まりない国だ」とか、
「できればもうこれ以上関わりたくない国だ」とか、
「できることなら、一刻も早く次の国に移動したい」とか、
思えないんですよねー・・・・
なんでなんでしょう?
今まで見たきたいろんな国にはない“何か”が、やっぱりここにはあるのです。たぶん。
次に行く予定の国が、どれほどみんなに羨ましがられる国であっても、
「実は急に来月から行くことになった。」なんて言われたら、私は全身で拒否しそうな気がします。
なぜか嫌いになれません。
日本と結ぶ直行便の便数が減り、
こんな事故も起きてしまって、
なんだか、この先、明るい兆しが見えそうにないエジプト。
それがものすごく悲しいです。
亡くなった方のご冥福を、心からお祈りいたします。