やっぱり『やもり通信』

海外生活一区切り。これからは日本の生活メインの内容になりそうだけど、タイトルはやっぱり『やもり通信』・・・で、いいかなっと。

ああ、そしてついに熱気球!!

 そうです。
「ルクソール」といえば熱気球

 「ルクソールで気球に乗るぞ!!」と思ってから早2年と数ヶ月。

いやぁ〜〜〜長かった、この道のり。




思い起こせば2年と少し前。
エジプトに赴任し紅海沿岸の町ハルガダで初めての年越しをした我が家は、1月1日のバスで今度はナイル川流域の町ルクソールに向かい、予定通りに行けば2日の朝に空からルクソールの遺跡群を見下ろす予定でした。

ところが、この年の年末のまさかの大雨でハルガダ―ルクソール間の道路が封鎖。ルクソール行きのバスはいつ出るかわからない、という状況となり、この時はルクソール行きを断念。
CIMG5263
CIMG5263 posted by (C)Makie

※あまりにも貴重なエジプトでの“冠水道路じゃぶじゃぶ運転”の写真。12月29日、カイロからバスでハルガダへ向かう途中。「ここって、ハノイ?それともジャカルタ?」 (http://d.hatena.ne.jp/hiragam/20120104/1325696978


「仕方がない。気球はまた次の機会に・・・」そう思ったのが2012年1月1日。



 そして意外と早くやってきた“リベンジ・ツアー”。

 同じ月の28日(金)に開催された【ルクソール・マラソン】。
 このマラソン大会に母子で参加するため前日からルクソール入りした私は、ホテルに着いたらすぐに予約の電話。
 正月に予約をしておきながら「雨で道が封鎖されてそっちへは行けない。また次の機会に!」と言っていた日本人家族のことを電話の彼は覚えてくれていて、「おぉ!ほんとに来たか❣」的な嬉しそうな反応。
 気球に乗れるチャンスはマラソンを走った翌朝。 疲れていても頑張って早起きして、今度こそ乗るぞ!! 
 
 が、張り切る心と裏腹に、ジリリと鳴ったのは無情の電話。

 そう、例の“革命”騒動がカイロでじわりじわり・・・そしてどっかーーん!となっていたこの時期、ついにこのルクソールでも「外出禁止令」(夜間から翌朝までの外出禁止。ちなみバルーンツアーの集合時間は通常朝5時台)が。

 一縷の望みをかけて早々にベッドに入っていた私は、夜11時のツアー会社からのキャンセルの電話でやはり起こされ・・・。

 そしてまたしても、
「悔しいけど仕方ない。またきっとチャンスはあるさ・・・」



 やってきた次のチャンスは、その年の11月のケニア旅行

 ルクソールの遺跡はまだ空から眺めてないけど、その前にサファリの動物たち!?? それもすごくステキ!!
 嫌でも盛り上がる気持ち。高まる期待。

 が、こちらもあっけなく。
 人が乗るカゴの高さ(深さ)が1m以上あるので、「この子たち(みどり&草太)は無理」とあまりにもあっさりと言ってのけたバルーン・ツアー会社の人。
それを聞いて、「じゃ、ママだけ乗ってきてもいい?」とは、とても言い出せなかった意外と押しの弱い母。


サファリ・ツアー中に悲しみをこらえて記念撮影。バルーン・ツアーで実際に使われているのと同じサイズのカゴ。

 

 
 ああ・・・気球って、そんなに簡単に乗れるものじゃないってことなの?  いや、そんなことはないと思うんだけど・・・。



 そして、月日は流れ、2013年1月19日。

 「いくらなんでも今回は大丈夫なはず・・・」

 【第20回エジプト国際マラソン(ルクソール・マラソン)】に参加し、12キロを走った翌日。
ちょっとロボット君のような歩き方にはなっていましたが、それでも気合十分でしっかり5時に起きて・・・・・
ん? いや、5時半ロビー集合だったのに5:15頃まで確か寝ていましたねー。でもなんとか、夢を叶える第一歩を踏み出すことができたのでした。



【ルクソール:バルーン・ツアー】《SKY CRUSE of Egypt》Tel:0100-3797012
大人:500L.E.(エジプト・ポンド≒約7,000円)
小人:250L.E.(エジプト・ポンド≒約3,500円)


これ、はっきり言って安いです。
ちなみにケニアの【バルーン・サファリ】(熱気球に乗って上空から動物たちを見るツアー)は大人一人400ドル(4万円近く)と聞いたような気がするのですが・・・。※詳細不明。もっとお手頃価格のツアーもあるのかもしれません。


 で、確かに、こちらのツアーはエクゼクティブ・ツアーではなく、完全なるエコノミー・ツアーでした。
例えば、これまでに読んだ《気球体験》を綴ったブログ等によく書かれていた
《気球が降り立ったところには軽い朝食が用意されていて、温かいコーヒーを飲むことができました》なんてのは全くなかったし、
一応、料金に含まれていると聞いていた「朝食」とやらも、小さなパックジュース1つと、手のひらサイズのカステラのようなお菓子。
イギリスから来ていたちょっと年配のご夫婦。奥さんがポツリと一言。「こんなの朝食と言えないわ・・・Teaは、どこ?」。(さすがはイギリス人)


 でも、これが三度目・・・いや、四度目の正直か!?という状況の私は、そんな瑣末なことで文句を言う気などさらさらなく。

 いいんです。今、ここで、ほんとに気球に乗れるなら。


そして・・・


スタート・ポイントに着くと、まだ暗いうちから着々と準備が進められていました。


大きなバーナーから噴き出す炎。結構強烈。


ひょぇぇぇ〜〜〜〜・・・・・だいじょーぶかぁ?? とちょっと思った・・・(ここがエジプトなだけに・・・^^;)

さぁ・・・いよいよ、飛ぶよ!!


日の出前に空へ・・・・



そして日の出


眼下に見える遺跡群


カゴに乗る時のための足場(足掛け用の穴)が、ちょうどみどりと草太用の「のぞき窓」に。



向こうの山に気球の影が。



向こうにナイル川があるはず・・・だけど、この日はちょっとモヤがかかっていて見えず。



この「キャプテン」がいい味出してました。(ちゃんとパイロットの服装してたし)


私たちが乗った気球の到着点に向かって走る軽トラ発見。


気球の上の部分がこうして開くようになっていて、そこから暖かい空気が逃げて下降する仕組みらしい。



下に降りると、さっきの軽トラに乗ってきたおじさんたちがあっという間に気球をたたみ始める。



着陸地点ではロバを連れた少年が待ち構えており「マダム、この子にロバ触らせてあげたからお金ちょうだい。」
・・・・うぅ〜〜む。
こーゆーのがちょっと(かなり)興醒めなんですけど。 え?セコいこと考えないで払ってあげるべき??


実はこの少年、昨日のマラソン・コースでも遭遇していたようで。
しかも私は、ロバに乗りながらコースを行ったり来たりしていたらしいこの少年を、しっかり写真に撮ったりしていたようで・・・。



ということで、最後は写真のオンパレードのみとなりましたが、
こうして無事、私の「気球に乗りたい」願望は叶えられたのでした。

ああ、本当によかった。

これで思い残すことなくエジプトを去れる・・・いや、まだ気が早いか。