やっぱり『やもり通信』

海外生活一区切り。これからは日本の生活メインの内容になりそうだけど、タイトルはやっぱり『やもり通信』・・・で、いいかなっと。

あらまぁ〜・・・・ 「祝砲」???

 
 昨夜午後10時半ごろに、カイロ日本人学校の緊急連絡網による電話連絡が回って来ました。
子どもたちが寝付き、昼間できなかったメールチェックを・・・と思っていたところだったので、
電話の内容の「(学校側が)さきほど配信したメールを見て下さい」には、その場ですぐ対応することができました。

 というか、こんな時間に回ってきた電話連絡なので、たぶんこの電話の内容はすぐ次の人に伝えないといけないのでしょうけど・・・

 メールに添付されたタイトルを見て、さすがに一瞬固まりました。
【グラウンドへの着弾について(お知らせ)】


ち・・・着弾!??
弾が飛んできてたってこと??
学校のグラウンドに!??

「あ、今日の仲良しランチ(カイロ日本人学校では約30人の全校生徒が一緒にお弁当を食べ、その後もちょっとした交流イベントのようなことをする日が月に1回程度あります)が中止になったのって、このせいだったってこと?」と、そのまま話し続けようとする私に、電話をくださったMさんは冷静な声で
「とにかく、これ、早く次の人に回していただけます? 緊急のようだったので。」


はい、すみません。
とりあえず、電話をきっちり回してからゆっくり読みます。


と、思ったのに、次のIさんには電話がつながらず。

今までも(デモ関連情報などで)何度か回ってきた日本人学校の緊急連絡網を利用しての電話。
でも、その内容を即座に次の人に伝えられない、ということは幸い今までなかったので、ここで一瞬「こういう場合どうするんだっけ??」


ちょっと考え、「あ、とりあえず“家デン”にかけてみよう。」


電話に出たのは息子さん。
「もう寝っちゃってますけど・・・。」 


そう。
子どもを日本人学校に通わせている母の朝は早いのです。
寝られるときには寝ておかないと・・・。



息子さんに伝言。
そして、本人のケイタイにはメッセージを入れ、
Iさんの次の人に連絡し・・・


という一連の“やるべきこと”をやり終えた時には、先ほどの学校からのメールに添付されていた文書には最後まで目を通し終わっていました。
(電話のコールを待っている間って、結構時間があるんですよね)


で、
最後まで読み終わって、ホッとしながら苦笑い。

「な〜〜〜んだ。祝砲? そういえば家の近くでもしょっちゅう夜にバンバン聞こえるよなあ・・・。なにかと思って外を見たら意味もなく(?)花火が上がっていたりってこともあるし。」

 と、最終的には恐れおののくような事態が発生したわけではなかった、ということがわかったのですが、

さすがにそうと分かるまでは、学校から送られてきたその文章をそれなりに緊張しながら読んでしまいました。


 日本人学校からの文書をかいつまんでご紹介すると、
1.その日の午前中に、グラウンドに突き刺さっている銃弾を発見。
2.さらに探したところ全部で8発見つかる。
3.その後、周辺に不審者がいないか、落下物が無いかなどチェック。
4.エジプト内務省に連絡し、状況を説明すると「結婚式の祝砲と考えられる」
5.大使館にも連絡し、現場を見てもらったところ「周辺のアパートからの発射は考えにくい」。そしてやはり「結婚式の祝砲と考えられる」

 結局、その後、不審者が発見されるわけでもなく、さらに銃弾が撃ち込まれるような事態にもならず(・・・そんなことになったらエライことですけど)

6.エジプト側及び、日本大使館側の見解も上記の通りだったので、学校側としては【見つかった砲弾は週末に行われた結婚式の際の祝砲が落下したものであろう】と判断

さらに
7.エジプトの結婚式は通常夜に行われることから授業中に着弾する危険性は低いと考え、明日からの授業は通常通り行う。
8.学校の警備員には、日ごろの警備に加えて校内のチェックを強化するよう指示。
9.地域の警察署に「違法な祝砲の取り締まり」や「学校周辺の見回り」を申し入れ。
10.大使館から内務省へ、今回の件に適切な対応をするよう申し入れを行っていただく。

 というようなことが「着弾の概要」・「発見後の対応」・「今後の対応」という3つに分けられ、A4サイズの紙1ページに分かりやすくまとめられていました。


いや〜〜〜・・・
それにしても、最初にそれ(銃弾)を発見した人はびっくりしたでしょうね。
それって誰が見ても「銃の弾である」って分かるものなんでしょうか?


それに、いくら「お祝いごとのパファーマンス」だとしても・・・
弾って飛んできちゃうものなんでしょうか?

ん?
「祝砲」って本当に銃を撃つ(弾が飛んでくる)ものなの??

と思って、ちょっと調べてみました。


《祝砲(しゅくほう)とは、祝意を表すため発する空砲。》 
  ウィキペディアフリー百科事典:http://bit.ly/S2jjRU

《祝砲:祝意を表して撃つ空砲。礼砲。》
  Weblio辞典:http://bit.ly/S2jsoo

あれ?
「空砲」??
「空砲」って・・・??

《空砲:実弾をこめてない銃砲。また、銃砲に空包をこめてうつこと。》
  Weblio辞典:http://bit.ly/QysHzM

あれれぇ〜〜??

だめじゃぁ〜〜〜〜〜ん!
祝砲」なのに、弾込めちゃぁ・・・。

それともエジプトの「祝砲」は“実弾つき”ってのが一般的なんですか?


 ああ、だから学校からの文書に『地域の警察署に「違法な祝砲の取り締まり」を申し入れ』っていうのがあったのか。やっぱ、実弾は違法なのか・・・

いやいや、そんなの当たり前じゃァないですか。
いくらおめでたいことがあったとしても、実弾って、人に当たったら死んでしまうんでしょう?
そんなもの、やっぱりそのへんに落ちてちゃいけない。


いけないけれど、今回、その実弾が見つかってしまったのは事実。


これを軽く受け流すつもりはありません。

 でも、子どもたちをこの「日本人学校」にあずけている以上、全面的に学校を信頼し、基本的には学校の判断に従うということが大切なのではないかと私は思います。



 デモの心配があるからと、他の学校は通常通りのスケジュールをこなしているときに全校生徒の下校時間を早め、早期帰宅させる日本人学校。

 毎日のスクールバスに、日本語が(少し)分かる添乗員の他に警備会社からの警備員にも同乗してもらっている日本人学校。さらにスクールバスは大使館とつながっている無線機までも積んでいます。こんな学校はカイロ中探しても見つからないのでは・・・と言う友人もいます。

 これだけ児童・生徒の安全に対して、時には過保護すぎるのでは?と思うほどの配慮をしている日本人学校の先生方や関係者が「授業中に着弾する危険性は低いと考え、明日からの授業は通常通り行う。」という判断を下したのであれば、それは「通常通りの授業を行うことには問題がないレベルのことだったんだな」と、そのまままっすぐ受け取って全く構わないのだと私には思えます。
 
 もしこれが、日頃の様々な対応にあまりにもいい加減さが見える学校だったとしたら話は別ですけど、前述のとおり「カイロ日本人学校」は、個人的にはもう少し肩の力を抜いてもいいのでは・・・?と思えるくらい、のレベルです。いろいろな面において。

 特に我が家の場合、2人の子どもが別の学校に通っている分、その違いが際立ち・・・あ、いえ、決して草太の通っているCBS(Cairo British School)が“あまりにもいい加減さが見える学校”というわけではありませんので。念のため。 (色々と違いが見えるのもまた事実ではありますが・・・^^;)



 ということで、昨夜の「緊急連絡網での電話」からまだ16時間あまりしか経っていませんが、今日もみどりは元気に全く普通通り登校し、そして元気に帰って来ました。


 そういえば、最近は金曜日も何も気にせず出かけられるようになってきたし、(少し前は、金曜日は毎週のようにデモがあり「とりあえず今日はおとなしくしている?」という日も多かったのですが。)

 外務省発出の渡航情報(危険情報)も、9月4日に「十分注意してください」に引き下げられたし(危険情報の4つの目安のうちの1番上(ゆるめ)のレベル)、


 残り1年+1週間ちょっとのカイロ生活が、これからも楽しくつつがなく続きますように・・・・