只今、エジプト・カイロは午後11時を回りました。
外は思いのほか静かですが、窓から見えるタハリール通りは車通りも多くにぎやかな感じです。(でも騒がしくはない)
今日8月1日は、イスラム暦の【ラマダン】(断食をする月)が始まった日でもありました。
今日から約1ヶ月、8月29日までの予定らしいですが、イスラム教徒は日の出から日没までの約13時間以上(夏だから日が昇っている時間も長いんですよね・・・)飲食を断つ「断食」を行います。
カイロで「断食」の時期を過ごすのは初めて。
数日前から、近所の雑貨屋の軒先に「ファーヌース」と言われるきんきらの飾り付けがあふれ出し、
大きいのも小さいのも posted by (C)Makie
スーパーマーケットでは、明らかにラマダン準備と思われる模様替えが来る日も来る日も行われ(なんであんなに毎日のように売り場のディスプレイを変えていたんだろう??)
近所のメトロスーパーマーケット posted by (C)Makie
そして、【ラマダン】に入る前日の昨日は、明らかに “タクシーがつかまりにくい” 状況になり・・・
「こりゃ明日からの1ヶ月、けっこうしんどいかもしれないぞ・・・」と思ったのですが、
今日は何事も早め早めの行動をとっていたので(例えば子どもたちのサマースクールの送り迎えとか)意外とスムーズに、つつがなく一日を過ごすことが出来ました。
そんな穏やかな滑り出しとなった【ラマダン初日】を振り返り、気づいたことを書き留めていきたいと思います。
1.街角の「キオスク」も結構開いていた。果物屋さんも開いていた。道路脇で果物を売っているリヤカーも見かけた。
ラマダン@カイロ(2) 〜ラマダン初日〜 posted by (C)Makie
奥には冷蔵庫もあって冷えたコーラなども買えるんです。こういう店は全部閉まるものと思っていたのでちょっと驚きました。
もちろんこんなふうに、完全に閉まっているところもありましたが。
ラマダン@カイロ(1) 〜ラマダン初日〜 posted by (C)Makie
2.メトロスーパーマーケットのレジのお姉さんたちの化粧が明らかに地味だった。
さすがに写真はありませんが・・・・(^^;)。毎日のように顔を合わせていると、やっぱりわかるものですね。一瞬「あれ?」と違和感を覚え、そのあとしっかり顔を見たら化粧の仕方が今までとは全く違っていました。
「そうだったよな〜・・・飲食を控えるだけでなく、華美な服装や振る舞いも避け、清く正しい毎日を送る・・・とかいうのもあったよなぁ。」などと思い出したりもしたのでした。
ちなみに今日の夕方このスーパーに買い物に行った夫は、「いつもと違う彼女たち」に全く気づかなかったそうです。ま、男の人はそんなもんなんでしょうかね。
3.いつもは大渋滞になっている夕方5時〜6時のタハリール通り(家の窓から見える大通り)が、不思議なくらい空いていた。
午後7時ちょっと前に日没となる(=飲食可能な時間になる)ので、その前に家路を急ぐ人たちの車でごった返すかと思いきや、皆さんそれよりももっと早い時間にすでにお帰りになられていたようで・・・笑っちゃうくらいスカスカのタハリール通りとなっていました。 ラマダン中は会社なども就業時間を短縮するところがほとんどなので人々の帰宅時間も早まり、渋滞のピークもいつもより早い時間になる・・・ということは以前から聞いてはいましたが、こんなにスカスカになるのならムスリム以外で自分の車を持っている人は、日没少し前のこういう時間帯を狙って動くのが賢いかも・・・と思いました。
今日気づいたのはこの3点くらいです。
また、今後の【ラマダン】で何か気づいたら書き留めていきたいと思います。
さて、こんなふうに、つつがなく【ラマダン初日】が終わるかと思ったのですが。。。。
午後3時過ぎ。
カイロ中心部のタハリール広場では、軍が大挙して押し寄せ、広場で座り込みを続けていたデモ隊(抗議団体)のテントを強制撤去 というびっくりすることが起きていました。
例によって、タハリール広場から徒歩数分のところにある職場で仕事をしていた夫からはいち早く連絡が入り、
その後、15:20に『そういうことで、こちらも撤収(=帰宅)します』とケイタイにSMSが入り、16:00ちょっと過ぎにはもう我が家に到着。
その後、Twitterに流されていた大勢の軍隊のようすやバッタバッタと片付けられていったらしいテント跡の写真などを見て、
「これって、きっと【ラマダン初日の今日、やる】と事前に計画されていたことなんだろうな・・・」と思ってしまいました。
でも、余りにも突然の展開だったので「そんな強引なことやっちゃって大丈夫なの??」とも思ったのですが、
その後、こちらのブログなども読み(カイロ・ダイアリー: http://egyptians.blog.shinobi.jp/Entry/214)
軍もそれなりに考えての行動だったであろうこと、この強引な行動が多くの国民の新たなる反発を生むようなものではないだろうことなどを改めて知りました。
これが今年(イスラム暦1432年)の【ラマダン】の幕開け。
大きな混乱もなく無事に終わってくれますように・・・と、つい祈りたくなってしまいます。
でも、最もそれを望んでいるのは、紛れもなくエジプト国民・・・これからこの国を自分たちの手で再建していこうと思っている人たちなのでしょう。
【ラマダン】、あと28日・・・・