・・・なーんて話題はもう古いのかなぁ、と
ちょうど一週間ほど前、その濃厚な香りに気づいた時 〜10月1日の夜「中秋の名月」を眺めようと二階の窓を開けた時〜
ふと思ったのですが。
あ、この香り・・・と思ってから数日間、ふらりと外に出る度にむせ返るほどの「香り攻撃」を浴びせてくれるキンモクセイ。
寒さに弱い花だそうで、(出身地の) 北海道では育たず、
また秋のこの時期に日本にいることもそう多くなかったので、
去年と同様、「あ、この香りはキンモクセイ・・・!」と認識はできても、
その花の姿を思い浮かべることができず。
そして、どこからともなく漂ってくる(ような気がする)ので、
にわかにはその花、というか木を突きとめられず。
香りを頼りに辺りをウロウロ・キョロキョロ
そして
あぁ、そうそう。
こんな花だった。
と、今でこそ
これは「キンモクセイ」という秋に咲く花の芳しい香りだ
と思えるようになりましたが、
最初は違ったのよね・・・という人、いませんか?
特に、私のように昭和の時代に北海道で幼少期を過ごした人・・・とか。
オトナになってから、東京とかこっちの方に出てきて
街を歩いていたら、ぷ〜〜〜〜ん、と。
「え?なんでいきなりこの匂い?」
私の場合、それは閑静な住宅地だったので
都会でも(北海道から出てきた人にとっては都内はどこでも「都会」でくくってしまうことあり)意外と開放的な人がいる・・ってこと?
と、周りをキョロキョロしながら不思議な感覚に陥ったものです。
そう・・・。
北海道育ちの私にとって、この匂いはピコレット。
トイレの芳香剤としてしか知らなかった匂いが
これだけの強さで飛んでくると
窓全開・・・っていうか、これ、トイレのドア思いっきり開け放ってる??
と、さらにキョロキョロ。
いや、「トイレのドア」を全開にしたからって家の構造的に外気とはつながらないんですけどね。
でも、それくらいあの匂いがこんなに強烈に? というのは不思議な体験でした。
あれから30年以上が経ち、
ふと、気づくとトイレの芳香剤のバラエティも本当に豊かになり、
「キンモクセイの香り」って・・・もはや存在しない?
と思って、ちょっとググってみたら。
アロマとか香水とかが出てきてびっくり!
ま、確かに、癒やし効果もありそうな甘い香りだけど。
うん。
たぶん初めてキンモクセイの香りを知るのがトイレの中ではない世代の人たちにとってはラベンダーとかサンダルウッドとかと同じような感覚で受け入れることのできる癒やしの香り・・・ってことになるんだろうな。
いや、もちろん今は好きですよ。
キンモクセイの香り。
これほど“匂い”で季節を感じさせてくれる花はないんじゃないかと思うし。
あまりにも強い“香りの勢い”に圧倒させられてしまうこともあるけど。
昨日、今日の雨で近所のキンモクセイもほとんど散ってしまったようで。
春の桜みたいに、秋のキンモクセイもあっという間に私たちにインパクトを残して散っていってしまう花なんですね・・・