やっぱり『やもり通信』

海外生活一区切り。これからは日本の生活メインの内容になりそうだけど、タイトルはやっぱり『やもり通信』・・・で、いいかなっと。

多くの恐竜が眠る地でピラミッドを思う 

 
 エドモントンから車で3時間のところにあるドラムヘラー人口8,000人程の小さい「恐竜の町」でした。



 ホテルの窓から見えたティラノサウルスのそばに行ってみると

そこは観光案内所やお土産屋さんがある「町の観光の中心地」でした。
 


 その他、町角にも色んなタイプの恐竜さんだらけ。




 そして、そんな小さな町にどどーーーんとある《ロイヤル・ティレル博物館》


 地球が生まれた頃からのながーいながーーーい歴史が、はるか昔に習ったことがあるような「カンブリア紀」とか「デボン紀」とかいう名前と一緒にずらーーーっと並んでいたりする見応えたっぷりの博物館なのですが、なんといっても圧巻は白亜紀後期にこのあたりにいたという恐竜たちの姿!

 あぁ・・・、

 でも今回は「観る」ことに意識が行っていたのか、写真がものすごく少ない・・・



それでも、これはさすがに写真に収めました。

 2011年に、このアルバータ州でほぼ完全な形で発見された“恐竜のミイラ”とも言われているノドサウルスの化石。(正式にはノドサウルス科のボレアロペルタという名前らしいですが・・・)

皮膚も立体的な形で化石化していて、皮膚や鱗には色素細胞まで残されていたそうです。

 まるで『まんが日本昔ばなし』のお話か何かのように、さっきまで生きていた生き物がそのまま石になってしまったような、そんなふうにも見えます。


 でも、この子が生きていたのは、1億1000万年前


 いちおくいっせんまんねん



 あぁ、遠すぎる。


 「一億」って、どんくらい??




 ここ、アルバータ州のエドモントンに住むまで、《古代のロマン》なんて言葉を聞いて思い浮かぶのはエジプトのピラミッドだったように思います。


 そう。 ほんの数年前は、寝室の窓から見えるピラミッドに《古代のロマン》を感じ、あの佇まいに畏敬の念を抱きつつ生活していたのに・・・

 でも、そんなピラミッドたちが作られたのは約4,500年前

 「4,500年前」かぁ・・・・。 「4,500万」じゃなくって「4,500」


  

 それって実は結構最近のこと・・・?


と、あの巨大な三角錐の建設物が急に身近なものに思えてきてしまう。

 

でもホント、よく考えたら、ピラミッドって「ヒト」の手で作られたものだし。


確かに「こんな大きな石をクレーンもない時代にどうやって?」などと考えることはあっても
でも、れっきとした人的な建設物


この地球での進化のいっちばん最後の方に登場してきている「ヒト」が作ったんだから・・・。


 1億年前やら5,000万年前やらという数字を見てきて微妙に麻痺した頭には、あの大きなピラミッドたちも「我らが建設物」くらいに思えてきてしまう、という・・・・ “不思議体験”




 ついでに言うと、

 この日の翌日歩いた、博物館前の荒涼とした大地。

 ここの、一体いつから積み重なっているのか分からないような見事な地層や、この辺を恐竜が歩いていた頃に生えていたシダ植物の木の幹の化石がゴロンと転がっているのを見たときにも、カイロ郊外にあった『クジラの谷』と言うところを思い出したんですけど、



 この『クジラの谷』は、エジプトの砂漠のど真ん中にクジラの祖先の骨などが無造作に転がっている・・・というこれまた不思議なところで。


 マングローブの化石なんかもどどんと転がっていて

 その昔、このあたりはだったのね・・・照りつける日差しの下、どこまでも続く「砂の海」を歩きながら、、大昔の海の底を散歩している気分になれる・・・それはそれは《古代のロマン》溢れる場所でした。

(※2〜3年前には新しい展示施設がオープンしたそうなので、今はもう少し整った環境でこれらを見ることができるのかもしれません)


 でも、ここで見つかっているクジラの祖先たちも、かつて大海原だったこの地を泳いでいたのは4,000万年前

 「万」は付いてるけど、このアルバータの大地を恐竜たちが歩いていた時期(6,600万〜1億年前)よりはずっと新しい・・・ということを、今回初めて知りました。(っていうか“哺乳類の祖先”とか言ってる段階でハ虫類の恐竜よりは新しいってこと・・・?)


  

 ということで、今回、世界的に有名な《ロイヤル・ティレル博物館》を訪れる機会を得たおかげで、このあたり(カナダを始めとした北米大陸)は、実は太古の時代から私たちの住む地球をずっと見つめてきたロマンにあふれる場所なのだ

なーんてことを知ったのでした。



いや〜・・・大自然メイプルシロップだけじゃないカナダ

奥が深い。。。。 





【おまけ】

1.ロイヤル・ティレル博物館では
 日本語の音声ガイダンスもありC$4(350円くらい)で借りられる・・・という記事も過去のブログなどでよく見かけますが、私たちが訪れた2018年10月の時点では日本語音声のヘッドホンの貸し出しはありませんでした。代わりに「このアプリをダウンロードしてね。」という案内があり、それを自分のスマホにダウンロードすればその場で解説を日本語で聞きながら館内を回れる、ということのようでした。時代は変わっています。



2.ロイヤル・ティレル博物館は、あまりにも遠い・・・ 
そんな時は同館と姉妹館になっている福井県立恐竜博物館へ! https://www.dinosaur.pref.fukui.jp/

 こちらも世界三大恐竜博物館と言われているそうで、実はかなり充実したすごい博物館なんだそうです。こっちもぜひ行きたい! でも日本語で丁寧に解説とか書いてあったら丸一日居ても足りないかも・・・・・