やっぱり『やもり通信』

海外生活一区切り。これからは日本の生活メインの内容になりそうだけど、タイトルはやっぱり『やもり通信』・・・で、いいかなっと。

7月末、カイロ日本人学校も夏休み

 

 6月30日(日)の反ムルシィ大規模デモが行われた日(その2日前の金曜日には「ムルシィ支持派」のデモも行われていましたが)から、その後、長いこと“情勢を鑑みての休校措置”が取られていたカイロ日本人学校

 その休校措置は、私たちが家族が慌ただしく帰国した7月9日(火)の時点でもまだ続いていました。

 カイロの中心部から郊外に40分ほど車を走らせたところにあるカイロ日本人学校。ギザの3大ピラミッドのすぐ近く、という恵まれたロケーションではありますが、スクールバスでの登下校に時間がかかるという難点もあります。
 ナイル川西岸のドッキというエリアに住んでいた我が家からも、道が空いていれば30分ほどで学校に着くこともありましたが、夕方のラッシュ時などは1時間以上かかることもありました。
 
スクールバスの窓からはいつもピラミッドが・・・。


 今回のようにカイロ市内の多くの箇所でデモが頻発するとその影響でいつも以上の渋滞となり、そこから派生する混乱等で登下校時の児童生徒の安全確保が難しくなるという判断で、休校措置はその後も長く続きました。

 休校措置が取られている間(少なくとも私たちがまだカイロにいた時には)、毎日学級担任からその日の子どものようすを尋ねる電話がありました。翌日のことについては学校関係者(保護者)用緊急連絡網を通じて連絡が来ました。
 最初のうちは、「何もそんなに毎日毎日各家庭一軒一軒に電話をしなくても・・・」と思ったりもしましたが、でも、その休校の期間が最終的には3週間にも及んだことを考えると、日々のしっかりとした対応が必要だったと今はつくづく感じます。先生からの宿題等の指示もなく、家で何をするともなくぼんやり過ごすには、2週間、3週間という期間は長すぎたと思います。


 休校期間がいよいよ3週目に入った7月17日(水)と18日(木)、ザマーレク地区とマーディ地区という、それぞれ日本人学校に通う大多数の児童・生徒が住む2つのエリアで『地区別学習会』が開かれ、それが《ピラミッド寺子屋》などといういかにも、という感じのネーミングで新聞等でも大きく取り上げられました。http://bit.ly/1c4j7AG


 こんなユニークなブログを書いている人にも注目されていたことも発見。
 頭が良くなる『図解思考』でWEBニュースを読むブログhttp://ameblo.jp/news-gt/entry-11575925880.html

 
 比較的近くに住む友人たちと久しぶりに顔を合わすことができ、そしてそこに先生方も来てくださって、普段の日本人学校の雰囲気そのままに和気あいあいと楽しく勉強したりおしゃべりしたり・・・本当に貴重な2時間だったことでしょう。

 
 そして、週末を挟んだ翌週にはついに学校再開

 数日前までに行われた大規模集会やデモの場所は全てスクールバスのルートから離れている、学校周辺でもこれまでに集会等がなく平穏だったなどという細かな情報収集と慎重な話し合いの結果、7月21日(日)と22日(月)は平常通りの授業が行えると判断したようです。

 22日(月)には、7月4日(木)からずっと延期になっていた水泳発表会がやっと行われたそうですが、この日参加できた児童・生徒は20数名。約10名の子どもたちが国外退避等のため参加できず、例年よりはちょっと寂しい発表会になったようでした。
  というか、参加できなかったうちの子たちがとても残念がっていました。

 
 昨年の水泳発表会。週2回プール学習で使わせてもらっている学校近くのカタラクト・ピラミッド・リゾートホテルで、練習の成果を発揮する発表会が毎年行われています。

 
 そして1学期の最後の2日間、24日(水)・25日(木)は、22日以降また大きな衝突が発生し、デモ・集会も比較的午後の早い時間から行われているということから午前授業となりましたが、それでも終業式と、今学期で日本人学校を去る友達のお別れ会もしっかり行うことができたようです。

 この日、1学期最終日のスクールバス利用者の数は20名。(バスを利用していない児童も2名ほどいます。)
 
 エジプト情勢にどうにも収束の道が見えない中、全体の1/3の児童・生徒がいない状態で 1学期の終業式が行われたカイロ日本人学校
 どうしても2学期開始時のことが気になってしまいます。



 その時、我が家がカイロに戻る可能性は限りなくゼロに近いのですが(というか、もうほぼ100%無理でしょう)、このまま日本人学校の子どもたちがどんどん減ってしまうのはとても寂しい・・・・

 勝手に先にいなくなっておいて勝手に好きなこと言っているようですが、正直な思いです。


 みどりの担任の先生が送ってくださった学級通信に書かれていた言葉
(みどりの先生も草太の先生も1学期が無事に終わるまでずっと私たちにも学級通信等を送ってくださいました)
《子ども達にとって“学校”という場所はかけがえのない場所であることが再認識でき、また学校再開によって改めて、当たり前のことがとてもありがたく感じることができました。》
 
 この中にある《当たり前のことがとてもありがたく感じる》ということを、私はカイロで何度も経験したように思います。

 子どもが決まった時間に学校に行き、その後は私の自由な時間となり(^^)、
 そして子どもが決まった時間に帰ってきて、休みの日には家族で買い物に行ったり、友達の家に遊びに行ったり・・・

 そんなとっても当たり前のことが、今、非常に難しくなっているエジプト、カイロ。
 
 この先、いったいどうなるのでしょう・・・?


 カイロ日本人学校の2学期は、約1か月後の9月1日から始まる予定です。

 


<当たり前と思っていた日常の学校生活の写真から>
 
日本人学校のお弁当の時間はいつもこんなふうな「ピクニック・スタイル」。(2013.5.7 学校開放日)


 
2013.5.13 自分たちで作った手形つきジャンボ鯉のぼりと一緒に記念撮影する1,2年生
寝っ転がっていると背中が熱いらしく「せんせぇ〜〜早く撮ってくださ―い!あついですぅ〜〜〜!!」