やっぱり『やもり通信』

海外生活一区切り。これからは日本の生活メインの内容になりそうだけど、タイトルはやっぱり『やもり通信』・・・で、いいかなっと。

カタール航空で【カイロ−成田路線】を利用する人が気をつけなければならない事!!

 去年の革命以来、エジプト航空さんは成田−カイロの直行便を飛ばしてくれません。

 確か昨年9月ごろには【11月半ばから日本/エジプト間の運航を再開】と大きく報道されていたんですけど・・・。
 結局、その再開の時期もいつの間にか延期されており、今現在日本とエジプトを結ぶ直行便は皆無。
 唯一の頼みの綱であるエジプト航空さんのホームページ(http://www.egyptair.jp/sche.htm)を見ても、堂々と、しかも赤い字体で
エジプト航空エジプト-日本線は現在運休しています。
 新スケジュールは未定です。 』と書かれているのみ。

 
 ちょっと調べてみると昨年12月25日に【成田−カイロ便が今年4月末から、関空−カイロ便が7月初めごろから再開】との発表もあったことがわかりましたが(http://bit.ly/zIn0HU)“予定は未定”ということなのでしょう。

 ※上記は2012年1月16日現在の情報です。その後1月下旬には新スケジュールがしっかりとエジプト航空のホームページにも記載されるようになりました。4月15日〜カイロ⇒成田、4月16日〜成田⇒カイロの直行便が飛ぶ予定とのです。・・・予定が変わらないことを祈るばかり・・・インシャアラー



 そんな訳で、今回年末年始の一時帰国をしているカイロ在住者たちは、ドーハ経由のカタール航空アブダビ経由のエティハド航空ドバイ経由のエミレーツ航空、あるいはトルコ航空エールフランスなどを利用し、とにかくどこかの経由地で時間をつぶしてから日本へ・・・という必要以上の長旅を強いられたわけです。 

 さて、このような状況下、我が家によって選ばれた【カタール航空】は、たぶん年末の時期、最もリーズナブルなお値段で家族4人が日本へ帰ることが出来る航空会社でした。(予約をしたタイミングにもよると思いますが、大人2人+子ども2人でUS$2,822)


 しかし、こういう場合「安さ」にはそれなりの理由がある訳で、
私たちのカタール航空での旅は、QR515便でドーハに飛び、4時間近い待ち時間のあとQR802便にて日本へ・・・でも、成田に降り立つ前に関空にも立ち寄る、という正確に言わせてもらえば「トランジット2回」のフライトなのでした。まぁその辺はわかっていて選んだのですが、今回はちょっと“読み”が外れました。



前置きが長くなりました。

これからカタール航空で成田へ向かう機会のある方、要注意です!!

1.関西空港での待ち時間は【機内待機】ではありません。
 成田まで行く人もみんな荷物を全て持って、一旦飛行機を降りなければなりません。この時、4:30am。いくら「時差があるのでエジプト時間では11:30am」と言われても、それでもなんとなく「こんな時間に寝ている子どもを起こして一度降りろと??」と思わず耳を疑いました。
 ちなみに、逆ルートで成田から関空経由でドーハに行く場合は、関空での1時間ちょっとの待ち時間はなぜか【機内待機】。だったらドーハ⇒(関空)⇒成田の時も、機内にいさせて!!


2.飛行機を降りたら、できるだけ集団から離れないようにしましょう。
 “子どものトイレ”という事情で、私たちは同じ飛行機から降りた人たちと離れてしまいました。この時間帯は意外と色々なところから成田に入ってくる人たちがいるようだったので、とにかく人の流れにしたがって進んでいったのですが、ここで流れに乗りすぎてはいけないのです。なぜなら、こんな関門(?)が待っているからです。



3.成田に着くまで入国してはいけない! 
 人の流れに従って進むと、右手に入国審査のカウンターが見えてきます。当然のことながら、流れの人々はみんなそこへ並びます。
 「どの列に並ぶ?」と空いていそうなところを探した私たちですが、

 「あれ?」と、一瞬、立ち止まりました。
 
 −私たちって成田まで行くよね?
 −でも、ここはすでに日本だよね?
 −ってことは、ここで「日本に入国」ってことになる?

 そうか。
 ここで入国しておけば、そのぶん成田ではスムースってこと?

 などと思っているところへ空港係員の男性登場。
うろうろしている人に指示しながら順番に列に並ばせています。

 「このあと成田まで行くんですけど・・・。」 一応聞いてみました。

 すると男性係員、即答。
 「いえ、いったんここで入国していただかないと。」

 ここでいくらはっきりと「入国せよ」と言われても、私たちカタール航空組はそれを無視してさらに進まなければならなかったなんて、誰が想像できましょう。


  だって、ここ、日本だし。
  みんなしっかり責任持って仕事しているはずだし・・・。

 そんな思いがよぎってしまうのが日本人の悲しさですが、でも、日本にだってよくわかってないのに自信たっぷりの態度でお仕事している人も少なからずいるんですよね。



  ここで男性係員の言うとおり入国してしまった私たちは、このあと


1.預け入れ荷物を引き取るターンテーブルの場所まで行くも、荷物は「成田まで」とお願いしているのだからいくら待っても荷物が出てくるわけでもなく、ここでやっと別の係員と話をして本当は入国してはいけなかったことを聞かされる。


2. 【私たちは間違って入国してしまいました】という書類に名前、職業などを書きサインをさせられる。


3.なんだか知らないけど、明らかに特別な場合しか通らないという雰囲気の通路を通り、空港関係者専用と思われるセキュリティーチェック・ポイントを通り、(ここでなぜかカイロからずっとチェックされずにカバンに入っていた水のペットボトルがついに見つかり^^;、この場で飲むか処分しろ、と言われ・・・)、とにかく「すみません、こちらへ・・・」と言いながらズンズン進む女性係員のあとをひたすら追いかける。


4.そしてまた出入国審査カウンターを通り(この時、さっきの【私たちは間違って入国してしまいました】の書類を係官に見せる)、最初に飛行機から降りてきた時に通ったゲートめざして、またひたすら歩かされる。


5.関空での約1時間の待合時間、ほとんど休みなく動き回っていたにも関わらず、やっと元の飛行機に戻って来た時はすでに5:50amを過ぎており、「ボーディングタイムになってもゲートにたどり着けなかったので皆さんをおまたせしてしまった困った家族」となる。


 という、なかなかスリリングで、そしてちょっと悲しいトランジットを経験したのでした。


 女性係員さんの後を追いかけながら聞いたのですが、
今回のように【日本に着いているけど入国手続きはとらない】というパターンは、そう多くないらしく、

 なぜか
「カタール航空さんは関空⇒成田間も国際線扱いになっているので、関空でいったん飛行機を降りますけど入国審査は通らずに最終目的地の成田に着いた時に初めて入国していただくことになっているんです。」とのことでした。


 「でも、こんなふうに入国しちゃう人も結構多いんですか?」と言う問いには、

 考えこむこともなく「はい。」 
 笑顔の中にも「こちらとしても何とかしてほしいと思っているんですけど。」という雰囲気を漂わせながら答えてくれました。


 ということで長々書いてしまいましたが、

 カタール航空でカイロから成田へ向かう人は、途中の関西空港でくれぐれも入国してしまわないようお気をつけ下さい、というお話でした。