やっぱり『やもり通信』

海外生活一区切り。これからは日本の生活メインの内容になりそうだけど、タイトルはやっぱり『やもり通信』・・・で、いいかなっと。

『びっくりドンキー』と がんばれ日本!!

駆け込みの『ドンキー』〜やっぱり『びっくりドンキーが好き』〜
 

最後の晩餐
・・・というと大袈裟ですが、でも2月4日から始まったカイロからの「退避一時帰国」も明日で終わることとなり、
長い間お世話になった義父母の家での夕食は今日で最後。

「じゃあ、今日はみんなで外にご飯を食べに行こうか。みどりちゃんなんかはハンバーグとか好きなんでしょう?」と義父(つまりみどり・草太のおじいちゃん)。

  義父の頭にあるお店は家から程近いところにある某ファミリーレストランであることは分かっていましたが(これまでも「今日はどこかで食べようか」となったときに何度か行っているので)、でも“ハンバーグとか” などと言われると、私の頭に真っ先に浮かぶのは『びっくりドンキー』

  でも、たぶん義父母は足を運んだことがなさそうだし、比較的若者好みの雰囲気・・・と私には思えるので(少なくとも私が大学時代を過ごした北海道での各支店では座席の上に「ウンコ座り」するヤンキー(←死語?)もよく見かけました。もう20年以上前ですが)
なかなか「じゃ、ハンバーグなら“ドンキー” にしましょうよ。」などとは言えずにおりました。なじみのファミレスなら、義父母好みの和風の定食も必ずあるのです。

  ところが、リビングで付けっぱなしになっていたテレビの画面下にさらさらと流れている「計画停電」の実施予定を見ていると、
「おや?毛呂山のあたりは停電か?」と義父。
そうです。これから行こうとしているファミレスのある地域は、どうやら夜7時まで停電のようす。
停電が終わってから出かけると帰ってきてからのお風呂の時間も遅くなるし・・・

 「それじゃあ、どこか別のところにしようかねえ?」と言いつつも、特に当てのなさそうな義父に、私はついに言いました。


 「ハンバーグなら、おいしいところ他にもありますよ。みどりたちも行ったことありますし。」
 「あ、でもこの時間帯、停電しているかどうかチェックしなければなりませんね。ちょっと見てみましょうか。」

 いきなり積極的になった私は義父の反応も見ずにあっという間にPCを立ち上げ、めざす“ドンキー”の住所を突き止めその地域の停電予定をチェックし・・・。

 ん?このエリアは「2グループあるいは4グループのいずれか」って・・・よくわからん。
 よし、電話だ!

 結局4グループのため、午後6:20〜10:00までが停電予定となっている『びっくりドンキー鶴ヶ島店』。
 「5時半にはオーダーストップとなりますが、それでよろしければ・・・」とのこと。

 いえいえ、全然問題なしです。早めに出かけようと思っていたんですから!

 ということで、5時ちょっと前には家を出ました。

  
 
 5:13pm 『びっくりドンキー』着。

 確かにピーク時間には若干早いですが・・・・
 それでも、あんなにガラガラのドンキーを見たのは久々でした。というか初めてかも。平日深夜の閉店直前時間帯ならまだわかるけど・・・という感じ。
 広い店内に、私たち以外に見える客は一組のカップルのみ。
 まあ、もともと店内全体が見渡せるようなつくりにはなっていないのがこの店の特徴ですが、それにしても人の気配が無い。

 「特別メニュー」ということで、レギュラーのハンバーグディッシュが一通り(パイン・チーズ・おろしそなど)とカリー系のハンバーグディッシュくらいしか注文できないとのことで、あのドデカイ窓形のメニューは登場せず。
 まあ、最近はメニューが増えすぎてなんだか目移りしてしまうことも多かったし、
 義父母も一緒だった今日は、初ドンキーであのどど〜〜んと開くメニューが出てきたらそれだけで引かれてしまったのではないか・・・とも思え、これはこれで全く問題なし。
 キッズメニューは普通どおりあったので、これも問題なし。

 ただ、コーンスープがなかったのは痛かった。


 もちろん久々のドンキーのお味には、満足。
 といっても、いつもはたくさんのメニューに迷いながらも結局は「150gのレギュラーバーグディッシュ」をアホのように毎度毎度注文してしまう私が、限られたメニューの中から選ぶという初めての場面に出くわした今日は「パイン・カりーディッデュ」というものを選択しており、そんな自分の行動に驚いたりもしましたが。

 それにしても、夕方6時に、あんなガラガラの『びっくりドンキー』で食事をするなんて、なんだか不思議な夢の中にいるような感じでした。
 6時ちょっと前に斜め前に見えていたカップルが帰ってからは、たぶん店内には私たち5人のみ。

 5:30をちょっと過ぎたころからポツポツと駐車場に入ってきた車もありましたが、店の入口で「5時半オーダーストップ」を告げられ、寂しそうに帰って行きました。
 こんな時期だからこそ、景気よく(?)ドンキーで外食だ!!
と思ってきた人も多かったのでしょう。

 6:10ごろに私たちが最後の客として、店を出るまでに少なくとも7組のお客さんが帰って行きました。
 でも、平日とはいえピーク時となるこの時間にこれだけのお客さんしか来ない、というのは、しつこいようですが衝撃的で、
 こういう現象が関東一円、および計画停電が行われている地域全体で起こっているとしたら、本当に「日本の経済やばいって!!」と思わずにはいられませんでした。
 これにプラスして関西やら九州やらでもいろんな意味での「自粛ムード」が広がっていて、外食を控えたり買い物も控えたりする人たちが増えているとしたら、もう本当に

「日本の経済、やばいって!!」

と、社会情勢や経済問題には非常に疎い私でさえ思えてくるのです。


Twitterなどでも「都内の夜の街が死んでいる」というツィートが多くありますが、こんな現象が日本中で起こったら
「復興支援」とか言っててもそのお金、どっから出てくるの?
と思ってしまいます。


ガラガラの店内で働くフロアーの店員さんは、どこか寂しげでした。

満席が続くと目が回るような忙しさにはなりますが、それでも充実感があるし、活気の中で働くのは楽しいんです。
この状態でいかに早く・効率よくオーダーを回すか、いかにお客をさばくか・・・そして笑顔で帰っていただくか、みたいなところに常に挑戦しながら・・・それが楽しくて、私はここのバイトがやめられませんでした。

大学時代ほぼ4年間、自宅近くの『びっくりドンキー』でバイトをしていた私だから、尚更今日のこの時間帯のドンキーのようすが信じられなかったんです、きっと。

6:10pm、レジで会計を済ませた時、やはり店内の客は私たちだけでした。
この地区の停電は午後6:20〜10:00まで。
この後、いったん店を閉め、9時ごろにもう一度戻ってきてご飯を炊いたり仕込みをしたり鉄板を温めたりして、10:00にはまた店を開けるそうです。

オーダーストップ直前に駆け込みで入った『びっくりドンキー』
あすの夜のフライトで日本を離れる私にとっては、帰国直前の最後の夕飯がガラガラの『びっくりドンキー』になりました。


夕闇に浮かぶ、街灯を消した『びっくりドンキー鶴ヶ島店』を見ながら、

がんばれ!日本!!


と、思わずつぶやきたくなってしまった私でした。



<おまけ>

車に揺られるとすぐに爆睡してしまう息子。
店に着いても、注文したキッズ・プレートがテーブルに並んでも、私たちが食べ終わっても・・・・・
とうとうピクリとも動かず・・・
このキッズ・プレートはそのまま「お持ち帰り」となりました。